第5話「タイムリミット」
新井は被害者と工藤の関係性を調べていた。
しかし、接点はない。同級生でも、家が近くと言う訳でもない。本当にただの他人。
工藤の周りの人物を探してみてもあまり接点のあるような人物が出てこない。工藤は学校を追放されてから、アルバイトをして過ごしていたそうだ。
身近で彼にかなり近い人はいない。それなのに犯罪を実行しているということは共犯者がいることは確かである。
取調室の状況は随時、こちらにも分かるようになっている。とある条件があり、取調室の人間はこちらに来れないようだった。
工藤は童話の話をしているという情報だけが分かっている。その意味を調べるために、周りの刑事たちもかなり忙しそうにしていた。それに対して自分は犯人と思われる人物の調査。
このままだと、工藤の知り合いに話を聞きに行かなくては行けなくなってしまうのではないかと感じていた。
もちろん、指示されれば行く。自分から望んで行きたいとは思わない。調べたら分かるが、本当に人との関わりがあるような人間とは思えない。こういう人間は最終的にどのようにして人との関わりを手に入れるのか…
ネットだ。
だが、疑問なのは意見が一致したといって、犯罪を犯すことができるのかという点。いや、できる。人は人生に絶望した時には何でもできるものだ。
工藤はネットのどこかで、自分と同じ境遇を辿った人物を探しだし、一緒に今回の犯罪を計画した。これが妥当な推理だろう。
そういえば、1人目の被害者の詳細を見ると、工藤と同じようなものだとも思える。そういう人間をターゲットにしているのかもしれない。
その時、1つの電話が鳴り、その内容が室内を沈黙に包んだ。
とある爬虫類店で、遺体が発見されたそうだ。
時刻は1:05




