第15話「高速バス」
新井は常田に双子のことをメールで伝えたあと、さらに詳細を調べていた。
伊藤祥太。
伊藤成弥とは1卵性の双子。彼が新たな犯人として動き出したと考えていいだろう。
2人は親の不祥事を受け、人との関わりを絶っているという。
その後もかなりの時間、伊藤のことを調べていたがこれといった情報は出てこない。葛西臨海公園の現場からもなんの報告も来ない。
葛西臨海公園に応援を要請するよう常田に頼まれ、その通りにしたが、なぜだろう、何かが引っかかる気がする。
葛西臨海公園を「テーマパーク」と称して良いものなのかと。もし、別の場所で人が死ぬとしたらどこになるのだろうか。
ストーリーを新井はもう一度見返す。そして、常田と工藤のやり取りをもう一度見直してみる。
テーマパークに向かうために、ピノッキオは馬車に乗った。そして、テーマパークに着く。
テーマパークと称されるものは東京内だとかなり遠くになってしまう。もし、この馬車がその場所だとしたら。
新井はすぐに、監視カメラをチェックする。この時間から動いている高速バスを何台か発見した。
バスの中で人が死ぬ。しかし、疑問なのはバスを運転している人が死ぬなら、どうやって殺すというのか。
そんなことを考えている暇もなく、すぐに現場の警察官に連絡をする。
高速バスならこの時間から走っていても意外ではない。ここは都心だ。高速バスは3:00から走るものもある。
その中から人が死ぬバスを探すなんて無理な話だ。
葛西臨海公園に向かうバスを止めれば良いのか?それでも複数ある。
指示としては、今走っている高速バス全てを止めること。それを現場の警察官に伝え、すぐに状況を動かした。
時刻は3:40。




