第12話「主人公の死」
葛西警察署、新たに3名の死亡報告。
新井は頭を悩ませた。自身はストーリーを先に読み、工藤の先を行ったつもりだったが、全くもって誤算だったと思い知らされたのだ。
パチンコ屋の外と中を見張るように言ったのは自分。責任は取るつもりだ。しかし、今は少しの警察の手も惜しい。まだ上からの捜査が許されていたが次のミスは許されないだろう。
常田からの連絡を受け、すぐに報告をしたが、間に合わなかった。
パチンコ屋のすぐ近くにあった駅前の大きな木で3人が首を吊って死んでいたとの事。
1人目はアルバイトなどをして生活費を稼いでいたという野村悠斗。
2人目は無職の海野忠。
3人目は一応、木造の建築に関わる仕事をしていたという伊藤成弥。
3人とも冤罪や、親の不祥事があった人物たちだ。
新井は3:00に2人が死ぬと予想した。
しかし、ピノッキオが死ぬという点を見逃していたのだ。主人公は死なない…そう思っていたから。
そう、この後のストーリーでピノッキオは生き返ることになる。だから、ここで退場するなんて思いもしなかった。
それに、死に方がおかしい。
3人が同じような死に方をしている。おそらくは殺した2人を木の上まで運び、最後に自分で自殺を測ったというのが新井の考察だ。
3:00になり、小説の方も更新がされている。
しかし今回は1話ではなく、2話更新がされていた。
第4話「野村悠斗と海野忠」
『野村悠斗さんは同じく冤罪の罪にかけられました。彼はそのことをトラウマとして背負うこととなり、人生を謳歌できなくなりました。なので楽にします。彼に与えられた役は《《キツネ》》。
海野忠さんは親が2人とも不祥事を起こしてしまい、学校や社会から見放されてしまいました。惨めったらしい生活に終止符を打つために楽にしてあげます。彼に与えられた役は《《ネコ》》。
2人とも死に場所はパチンコ屋のすぐ近くの木です。』
第5話「伊藤成弥」
『伊藤成弥さん。彼は冤罪にかけられ、人間不信になりました。しかし、彼は楽になりたかったが最後に何か大きなことを成し遂げたいとのことでした。なので彼には《《ピノッキオ》》の役を与えました。死に場所はパチンコ屋のすぐ近くの木です。』
そのままだ。これまでに更新がされてきたものと全くもって同じ。
しかし、ここで主人公が死んだ。これを止められなかった自分たちの負けは確定している。
負けてしまったがこれ以上死人が出ないかもしれないと安堵してしまっていた。しかし、1つのメールでそれは束の間に終わってしまう。
常田からのメールだ。
『伊藤成弥のことを調べてくれ。この事件はまだ続く。工藤が4ページ目を話し始めた。』




