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第二話 あまりにも酷すぎる!

訳がわからない。


煉獄大通りから少し外れたところで座敷童子の女の子から貰った地図を読んでいた俺は、呆然としていた。

さっきまでこの世界は人間と妖怪が共存しているという分かりやすい構図を想像していたのに、それを一瞬にしてこの地図にぶち壊されてしまったのだ。


地図には、人間の国、三途の河(現在地)だけでなく、魔王城だとか、小人族の集落とか人間のただの妄想の内に過ぎなかったはずのものが何個も書かれていた。


..........一体なんなんだ、この世界は。滅茶苦茶じゃないか。

そんな人間の妄想を全部詰め込んだみたいな、ふざけた地図が彼の目には映っていた。


「しかも怪異とかいうよく分からない奴らも沢山いるって話だったよな。」

俺は大きくため息をつく。

この世界で生きていこうと思ったら、ものすごく大変みたいだ。

「これは俺の知っている異世界では無いな......」

ジャンルを一つに絞れよ!

思わず心の中で俺はそう叫んでいた。


「美味しそうダナ.......?」

そんな声が隣から聞こえてくる。

思わず振り向くとそこにはものすごく大きな蛇がいた。

危機感を感じた俺はすぐにショルダーバッグの中から蛇よけスプレーを取り出し、大蛇の顔に思いっ切りスプレーを発射した。

「グワァァァァアァ!!」

苦しそうに蛇がうめき声をあげる。

「へえ。蛇よけスプレーって妖怪の蛇にも案外効くんだな。」

なんでスプレーを持っていたのかというと、2ヶ月前に俺が前に住んでいたマンションではマムシがでたと騒ぎになっていたのだが、わざわざ引っ越すのも面倒だったので出掛ける時は蛇よけスプレーを常備するようにしていたのだ。多分それが入ったままだったのだろう。

....ていうか、あの座敷童子(あき子)は人間を食べる奴はそうそういないっていってたよな。

この感じだと普通にごろごろそういうのがいそうだ。

もしかしたら俺をわざと安心させるために親切で言ったのかもしれないが、

「ここには人間を食べる奴はなかなかいないって話じゃ無かったのかよ!」

そう叫ばずにはいられなかった。

いるならちゃんと言ってくれ!変に嘘をつかれるよりもそっちのほうが確実によかった。

どうやら妖怪たちの言うことを全てうのみにするのはあまりよく無いみたいだ。妖怪は人を騙すことが好きとも言われているしな。

そう思った時、さっき座敷童子からもらったお守りが俺の目に入った。

「このお守り、本当に大丈夫なのか?」

不安に駆られた俺は無理矢理お守りの糸で縫われた部分をこじ開け、中身を取り出した。


ーー中にはもちろんただの綿と厚紙しか入っていなかった。

急にさっきまで疑心暗鬼になっていた自分が馬鹿馬鹿しくなってきた。

いや本当に何してるんだ俺。

さっき知り合った人からもらったお守りの中身をわざわざ糸を無理矢理切って中身をみる奴がどこにいるんだ!!

中身を袋の中に戻し、何事もなかったかのようにバッグに付け直した。

こんなところにいると頭がどんどんおかしくなりそうだ。さっさとここを出よう。

俺はダッシュで地図を頼りに人間の国がある方向へと向かった。



 



 


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