表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ブラインド  作者: イガコ
2/16

岸田先輩の不運

「それじゃあ僕はこれで…」岸田先輩はそのまま出ていこうとした。

「ちょっと待て!」星田先輩が大声で叫んだため、岸田先輩は足元を注意しなかった。

私は注意しようとはした。さっき、バナナがゴミ箱の中に貼らなかったということを。だが、少し遅かったようだ。

「フンギャッ!」彼はまた地面にずっこけてしまった。

そこまでは別によかった。だが、そこからおかしくなってしまったのだった。

「白だ」その声を聴き、私はびっくりした。

どういう意味かはすぐに分かり、私はその場から飛びのいた。

「変態!」それを聞き、彼は地面で笑い始めた。

「ご、ごめん。そういうところはあるんだなって」私はほおを膨らませた。

「私は何者だと思われてるんですか!」彼はまた笑いだし、それにつられて私も笑ってしまった。

やっぱり彼といれば面白うと、私は心の中で思った。


「あ~、づがれだ…」岸田先輩は屋上のフェンスにもたれかかってため息をついた。

私は過去で起こった彼の不運のことを考えて一応忠告しておいた。「もたれかかっていれば落ちるかもしれませんよ」

初めはそこまで本当には思わなかった。だが、忠告しておいてよかったと後で思った。

「あ」パキッと音が聞こえて私は彼の方向に振り向いた。

彼の手にはフェンスのかけらがあった。

「折れた」やはり彼は不運の持ち主だった。結構強い、不運の持ち主だと。多分ただ単におっちょこちょいなだけかもしれないけど。

彼は私の顔を見ると、口を尖らせた。「今、僕の文句を言ってたよな」私は首をぶんぶんと振った。まあ、本当だけど。

「まあ、いいけどさ」彼は違うところのフェンスにもたれかかると、そっちも折れた。だが、私がどのフェンスにもたれかかっても折れなかった。

「やっぱり僕、不運の持ち主なのかな」心の中では確実に同意したが、顔には出さなかった。

私は彼に手を差し出した。本来は手をつなぐために差し出した手だったが、先輩はわからなかったようだ。先輩は手の上でつかむ仕草をした。

「あれ?何もないけど」その場は少しおかしな雰囲気になってしまった。「と、とりあえず部活に戻らないと」私達はまた屋上から降りていった。


「センパーイ…」私は廊下でよろよろと岸田先輩のもとに駆け寄った。

少し元気がない。「どうしたんだ?そんな顔して」私はため息をついた。「この問題がわからないんです、教えてくれますか?」

私は彼に問題を見せた。「どれどれ、えっと……その…これはだな……ちょっと待ってくれ」彼はそのまま駆け出していった。

「まさか…」その時思った。「わからない…?」彼は今、高校3年だ。私が今していることは高校1年レベル、彼はもうやったはずだ。

少しすると、星田先輩が岸田先輩と表れた。「わからない問題があるって?どれどれ」星田先輩は細かく説明をしてくれた。

彼女の説明はとても分かりやすかった。どんどんわからなかったところがわかるようになっていった。

「ありがとうございます!」私は頭を深く下げた。「僕だってそこまで言われたことはないぞ…」岸田先輩は拗ねていた。

だが、星田先輩の一言により、その感所はどうにもできなくなってしまった。

「それじゃあこれ、説明できる?」彼女はさっき説明した問題を見せた。

もしもちゃんと聞いていればわかったものの、彼は聞いていなかったようだ。

「クッ…」彼は負けた仕草をした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ