第22話 自宅マンションに本物の天使が現れたんだが。そして俺は美少女JKに救われる。
スマホを握る手が震える。
もし『せんぱいとはもう一生会いたくないです』なんてLINEが送られてきていたら、俺は本当にひとりぼっちだ。
「……俺には、姫谷しか……」
ぴこーん。
そのとき、LINEに新たな通知が入る。
ホーム画面に表示された文字が嫌でも目に入ってしまった。
『せーんぱい、心配なので来ちゃいました♪』
「えっ……」
ピーンポーン。
玄関のチャイムが鳴る。
あれだけひどいことしたのに心配して来てくれた?
なんだよそれ、あいつどこまで天使なんだよ……。
でも。
『ごめんけどいまぜんぜんからだうごかない』
そう文字を打つだけで精いっぱいだった。
来てもらって申し訳ないけど、玄関まで行けない……。
体動かねぇ……。
ぴこーん。
『だいじょぶでーす。ママにせんぱいんちの鍵借りてきました』
……んん?
なんでそんなもの結衣さんが持ってんの!?
なにちょー怖いんだけど。
ぴこーん。
『せんぱいのご両親から預かってたみたいですよー?』
あ、そゆことね。
たしかに年も近いんでけっこう仲いいみたいだけど。
けど自宅の鍵を知人に預けておくとかどうなん?
一歩まちがってたら、俺、結衣さんに襲われてたんじゃね……??
ぴこーん。
『じゃ入りますね』
某サン〇オのキャラスタンプ(姫谷に勝手に買わされた)を送って歓迎アピール。
いや、ほんとなさけねーな俺。
結局、姫谷に頼るとか。
スタンプを送ってすぐに玄関の開く音が聞こえてくる。
「せんぱぁーい、大丈夫ですかー?」
ぉ、おぅ……こっちだぁー……。
そう声に出そうとするけどうまく声が出なくて。
ガチャ。
「えっえぇっ!? だいじょーぶですかっ!?」
正直手を挙げることもできない……。
でもちょっと安心……。
姫谷が……来てくれて……たす……か……た……。




