表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

91/254

第91話 交換条件

 俺達は別館に向って歩いている。

 ゾロ、ゾロ、ゾロ、ゾロ、ゾロ、

   ゾロ、ゾロ、ゾロ、ゾロ、ゾロ、


 さすがに11人いるとね。

 オルエッタさんと使用人が1人、キャシー子爵夫人とタニア伯爵夫人の侍女がそれぞれ2人ずつ。

 そして俺とアリッサさん、オルガさんだ。



 本館は俺達の部屋やホール、大階段、食堂くらいしかないので別館に案内をした。


 そして簡単に施設の説明をした。


 1階には大浴槽のお風呂があり、男女別々の入口と脱衣所がある。

 そしてサウナやジャグジー、打たせ湯、大浴場。

 お湯の出る流れるプール。

 高い滑り台から、お湯と共に降りて来れる。


 2階には娯楽施設として、ボウリング場やゲームコーナー。


 そして3階は休憩所とレストラン。


 屋上には男女別に露天風呂が完備され、空を見上げながらお風呂を満喫できる。

 


 説明が終わりオルエッタさん達は呆然としている。

 サウナやジャグジーとは、なんでしょうか?

 ボ、ボウリング場てなに?

 そんな声が聞こえてくる。



「みなさん、よく分からないと思うので、()のアリッサがお付き合いをします。何かあれば()のアリッサに聞いてください」

 そんな、エリアス君たら。

 妻、妻、妻、妻て連呼されたら…。


 あれ?

 アリッサさんがおかしい。

 陽を浴びると、うねり出すクネクネ人形になっているぞ。

 大丈夫かな?

 緊張しているのかもしれないな。

 エルフは緊張すると、クネクネするのか。

 ほんと、この世界は知らない事ばかりだ。

 覚えておこう。




「では脱衣所の説明を致します。こちらです」

 アリッサさんに、案内させても良かったが気が変わった。

 そのまま脱衣所まで歩く。


「はい、ここが脱衣所です。青いのれんに『男』とあるのは男性、赤いのれんに『女』とあるのは女性の入口です」

 一呼吸置き説明を再開する。

「脱衣所の使い方を説明致しますので、俺も中に入らせて頂きます」

 そしてみんなで中に入る。

 服を着たままなのでたくさん入るように、ロッカーは縦長で幅広の物にした。

 

「これはロッカーといい、扉を開けて中に脱いだ服を入れます。入れたらこの鍵バンドを横にすると、鍵かかかり扉が開かなくなります。そして抜いたら腕にバンドをめてください」

「えっ、ここで裸になれと言うの?」

 キャシー子爵夫人が驚いている。

「えぇ、そうです。お付きの方も一緒に入られるといいですよ」

「それは出来ませんわ」

「さすがに、それは無理ですわ」

 タニア伯爵夫人達は難色を示している。


 そうかもしれないな。

 この世界ではよほどのお金持ちでないと、お風呂自体が無い。

 だから木桶に水、またはお湯で体を洗うのだ。

 まあ水も貴重で宿屋なら値段も高いのだが。

 だから他人と裸になる習慣もなく、まして使用人と一緒にお風呂なんて…。

 お披露目会の時は、みんなが貴族ではなかったから一緒に入れたのか。

 

「それなら使用人の方は男性風呂を使ってください。浴室の中は仕切られていますが途中までなので、用があれば声を出せば隣にも聞こえると思います」

「では私達はタニア伯爵夫人と、オルエッタさんと3人でお風呂に入るのですね」

「それと使い方が分からないと思うので、妻のアリッサが付きますから」

 それでもキャシー子爵夫人と、タニア伯爵夫人は難しい顔をしている。

 何しに来たんだ?この人達は?


 俺はストレージから体を洗う手ぬぐい、体を拭く大きめのタオルと、そしてバスローブを人数分出した。

 

「エリアス様、それは…」

 オルエッタさんが、驚きながら食いついてくる。

「これは浴室で体を洗う手ぬぐい、お風呂から出たら体を拭く大きめのタオル、そして休憩室などでくつろぐときに着るバスローブです。さあどうぞ」

 おれはまずオルエッタさんに渡した。

 他の人は面倒そうなので。


「こ、これは綿ですよね。エリアス様」

「そうですよ、オルエッタさん」

「頂けるのですよね、お風呂に入れば、これを頂けるのですよね?!!」

 うん?なんのことでしょう?

「綿はとても貴重な素材で製品の販売は出来ないと。しかしお風呂に入れば頂けると、そうおっしゃいましたよね?」

 売らないけれどお風呂に入ればあげます、なんてどんなド変態だ!!

 オルエッタさんも、自分の言っていることがわかっているのか?

 そこだけ聞いたら、非常にいやらしいぞ!!


「それがオルエッタさんの紡績店で、今度扱う綿と言う生地なのかしら」

「えぇ、そうですタニア伯爵夫人。触ってみてください」

「えっ?!こっ、この肌触りは?!」

「それほどの物なのですの。タニア伯爵夫人」

「触ってみればわかります、キャシー子爵夫人」

 キャシー子爵夫人もバスローブなどに手を伸ばす。


「これはなんと柔らかい!!」


「この綿と言う素材はとても貴重で、市場にはまだ出回っておりません。夫にも聞きましたが王都でさえ、この生地自体が聞いたことが無いと」

「そ、そんな貴重なものですの」

「そうですタニア伯爵夫人。我がアバンス紡績店でエリアス様から綿を卸して頂き、このような生地にしたら大陸初となり…。お二人共、お耳をお貸しください」


 そしてタニア伯爵夫人とキャシー子爵夫人は、右耳をオルエッタさんに近付け何やら3人で小声で話している。


「バスローブだけでも…ゴニョ、ゴニョ、ゴニョ、」

「「 えぇっ~?! 」」

「手ぬぐい、タオル、バスローブ3点だったら、ゴニョ、ゴニョ、ゴニョ、」

「「「 えっ、えっ、えぇっ~~~?!そんな高額に?! 」」」


「ぬ、脱ぎます」

「わ、私もです」

 な、どうしたんだ?


「エ、エリアス様。さあ、見てください」

「私のもどうぞ。こんな老木でよろしければ思う存分、見てください」

 キャシー子爵夫人とタニア伯爵夫人が突然、脱ぎ始める。


「わ、私も負けてはいられません!!」

 そう言うとオルエッタさんも脱ぎ始めた。

 

 側で見ている侍女達も、どうしていいのかわからずオロオロしている。


 な、何が始まったのだ?

 これはいったい?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
読んで頂いてありがとうございます。
もし面白いと思って頂けたら、★マークを押して応援して頂けると今後の励みになり、とても嬉しいです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ