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第15話 剣作製依頼

 俺はロングソードを購入した武器屋に、オルガさんと来ている。

 ドアを開けると、この前のドワーフがいた。


「よお、この前のあんちゃんかい。まさかもう剣が駄目になったとかは無いよな」

「俺はエリアスと言います。実はそのまさかです」

 俺は鋼の塊をテーブルの上に置いた。


「エリアスか、それは悪かったな。て、なんじゃ、これは」

「元、剣です」

「こんなドロドロになるとは。いったい何をしたんだ」

「それは俺のスキルです」

「スキルじゃと」

「はい、ですが…」

「スキルなら言いたくはないだろうな。だが聞かなければ剣は作れんぞ」

「特注で作るほどお金はないですよ」

「なら、いくらなら出せる?」

「10万円がギリギリです」

「ならその金額で作ってやろう。このブルーノ様の名にかけてな」


 そして俺は剣に炎を纏い、温度を上げたら溶けた事を話した。

 温度が上がるに連れて赤⇒黄⇒白⇒青色と色が変わる。

「温度で色が変わるのは知っているが、そこまで高温にできる技術は無いぞ」

「はい、ではやって見せますね」

 俺はそう言い手に炎を纏わせ、実際に炎の色の変化を見せた。

「いったい、なにをしてるんだ!」

 と、逆に驚かれた。

 

「ほう、ではバグベアをやった時の色は一番熱い青色てことかい」

「はい、炎を纏わせるだけでは剣は溶けません。溶けたのはバグベアの内部で温度が上がり、炉のようになり溶けたのではないかと思います」

「そうか、なら纏わせるだけなら溶けないのだな」

「そうです」

「では、振れる重さを測ろう。そこにある剣を振ってみろ」


 シュッ!シュッ!シュッ!シュッ!シュッ!


「ほほう、この前より腕力が上がっているじゃねえか。両手剣を片手で振るのか」


 そう俺は両手剣を片手で振れるようになっていた。

「両手剣を片手剣にしてみるのも面白いな?」


 俺は【スキル】世界の予備知識で武器を調べ、お目当ての武器を見つけた。

「ではこういう武器をお願いします」


 その剣の名は『トゥ・ハンデッド・ソード』だ。

 両手で扱う為に柄は長く作られ、剣身も最大級の大きさがある。

 全長約1.5m、重量は20kg。

 刺突攻撃をするため剣先が鋭く、重量と打撃で叩きつける大剣だ。


 俺は剣の概要を伝えた。

 柄を二握りではなく、1.5握りくらいにして片手剣にしたい事を伝えた。


「おもしれえ、このブルーノ様に作れない武器はないぜ。だがこんな長さなら鞘もなく、抜身で担いで持っていくことくらいしかできないぞ」

「えぇ、構いません。俺はマジック・バッグを持っているので」

 そう言うと俺は首からかけている、ダミーのポーチを叩いて見せた。

「あぁ、それは凄いな。マジック・バッグと大剣の組合せなんて、考えたことは無かったぜ」


 俺が以前、住んでいた世界の中世ヨーロッパでは、重い武器の普及には鎧の進化があった。

 防御力の高い鎧に対抗するには、重量と打撃で叩きつける大剣が選ばれた。

 しかし、その大きさと重量のため腰には吊るせず、背負ったり肩に担いだりして持ち歩いた。

 遠征時は馬や馬車に積んで持ち運んだそうだ。

 でも俺ならストレージに収納すれば問題はなかった。



 そして材質についての話になった。

「半端なヒヒイロカネがあるから、それを鋼に混ぜてやる。そうすれば少しは耐熱作用や強度が上がるだろうて」

「ヒヒイロカネですって!」

 オルガさんが驚く。


「高いのですか?」

「もちろんよ。ヒヒイロカネは幻の金属とも呼ばれているの」

「そんな高価なものを」


「まあ、ヒヒイロカネは半端な量だから気にするな。ナイフ1本も作れん」

 そう言いながらブルーノさんは笑った。


「作るのに1週間はかかるな。それまでの間、これを貸してやる」

 ブルーノさんはそう言うと、両手持ちのクレイモアを渡してくれた。


「いいんですか?」

「あぁ、冒険者が剣がないなんて話にならないからな」

「ありがとうございます。大事に使います」

「手付に少し入れてくれれば良いから」

「特に使う当てもないので10万全部、払います」

「おう、そうかい。では…「いいや、私がここは払おう」

 オルガさんはそう言ってお金を出した。


「そこまでして貰うわけには」

「エリアス君は、私の命の恩人だからな。こんなことぐらいでは恩は返せないさ」


 パンッ!パンッ!

 また尻尾で背中を叩かれた。


 オルガさんはなんて義理堅い人なんだ。

 助かるよ、ほんと。


 帰るとき、ブルーノさんに「あんちゃんも大変だな」と、言われた。

 なんのことだ?

 そして俺達は武器屋を出た。



「では、これで。機会がありましたらまた会いましょう」

「エリアス君はどこに泊まっているの?」

「『なごみ亭』て、宿屋です」

「そうなんだ。じゃあまたね!」

「さよなら」

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