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第114話 困った時の神頼みとノエルの祝福

「ねえエリアス君、どこにいくの?」

 俺達3人はあるところに向って歩いている、

「教会です、アリッサさん。かあさんに相談しようと思いまして」

「かあさん?」

 ノエルさんが怪訝《けげん》そうな顔をする。

 そうだったノエルさんには、昨日の今日でまだ言っていなかった。

「後でお話いたします」

 そう言って教会に向かった。




 時間は昼過ぎのため、教会は空いていた。

 俺達はシスターがいたので、軽く頭を下げ大聖堂の中に入った。


 俺は女神ゼクシー像の前に跪き目を閉じ祈る。


 すると白い靄のようなものに包まれた場所にいた。

「こんにちわ。ゼクシーかあさん!」

「まあ、エリアス。いらっしゃい!!」

 そこにはスレンダーで黒髪の女神ゼクシーがいた。


「かあさん、実は困った事が起きまして…。相談に伺いました」

「困った事?いったいどんなことかしら」

「実は貴族に目を付けられまして…」

「なんと言う事?エリアスち(・)ゃ(・)ん(・)は美少年だから、貴族でなくても目を付けるわよ」

 ち(・)ゃ(・)ん(・)なんだね。

 だんだん過保護になって行きますね、かあさん。


「いえ、そう言う話ではなくて。そう言えばアリッサさん達に祝福を与えてくれて、ありがとうございました。2人共とても喜んでましたよ」

「えっ、あっ。そ、それは良かったわ。オホホホホ」


「あ、そうだ。これをどうぞ」

 俺はストレージから以前作っておいたカステラと、どら焼きを出した。


「今回のお土産です」

「まあ、これはなにかしら?」

「カステラと、どら焼きと言うお菓子です。甘くておいしいですよ」

 そう言いながら俺はストレージから、急須《きゅうす》に紅茶を入れお湯を注いだ。

「さあ、どうぞ。紅茶です、かあさん」

「う~ん、良い匂いだわ。エリアスはいい息子ね。こんなに良い子なら、下界に手放すのではなかったわ」


「まあ、そう言わずに。また遊びに来ますから」

「そうね、待っているから。あれ?エリアスちゃん。また女が増えたのかしら?」

「はい、3人目の嫁のノエルです。よろしくお願いします」


 女神ゼクシーは考える。

『まあエリアスちゃんたら。かあさんは構わないくせに、他の女にはご盛んなのね…。キィ~、それになによ、この女は!!スレンダーで内向的そうで、胸は絶壁で、存在感が薄くて…。ま、まるで私みたい…』


「ま、まあいいわ。今回の娘は良さそうだから、かあさんは認めてあげるわ」

『や、やはり男の子は母親が理想の女性だと言うから、母さん似の絶壁娘を…』


「かあさん!!」

      「エリアスちゃん、駄目よ!!」

「いいじゃないですか、奥さん!!」

      「私達は親子なのよ!!」

「でも血は繋がっていません!!」

      「でも戸籍上そうなら、私達は無理なのよ!!」

「お、俺はもう我慢できません!!」

      「あ~れ~!!」

 くるくるくる、私は帯をほどかれ回るの~。


「か、かあさん?もう良いでしょうか?」

「はっ?!ご、ごめんねエリアスちゃん。最近、寸劇にハマってて」

 やはり、この何もない空間に1人でいるのは良くないな。


「貴族に目を付けられたのね?それはエリアスちゃんは美少年だから、貴族でなくても目を付けるわよ」

 あ~れ~!!

 くるくるくる。


「それは先ほど聞きました。アリッサさん達とも引き離されそうで困っています」

「わかったわ、私に任せておいて」

「俺はどうすれば…」

「明日またここに来れば分かるわ。私の可愛いエリアス」


 そうかあさんに言われ、俺は現世に戻って来た。

 両脇を見るとアリッサさんとノエルさんも祈っていたらしい。


 俺達は屋敷に戻った。

 そしてオルガさんに今日あったことを話した。

 それからゼクシーかあさんに頼んできたことを話した。


 不思議そうな顔をしているノエルさんに話をした。

 俺は転移者であること。

 他の世界で35歳で他界し、女神ゼクシーにこの世に再び生と名をもらったこと。

 そして創生魔法、鑑定、異世界言語、ストレージ、生活魔法のスキル。

 精神年齢も15歳になるようにしてもらい、母になってもらったことを話した。


 ノエルさんは俺が『愛し子』だったことに、とても驚き感動していた。

 女性の憧れともいうべき、女神ゼクシーの加護をもらった男と結婚したからだ。


 女神ゼクシーはこの世の絶対神、美の女神でもあるのだ。

 しかし本当のゼクシーかあさんのことを、言う訳にはいかない。

 

 もしかしたらと思いノエルさんを鑑定すると、思った通り加護を受けていた。

 ノエルさんにそのことを話すと、とても喜んでいた。


 しかしその祝福の内容までは、オルガさん達と同じで俺には見えなかった。


『女神ゼクシー』の祝福

 名前:ノエル

 種族:人族

 年齢:20歳

 性別:女

【加護】

 女神ゼクシーの祝福、同病相憐《どうびょうあいあわ》れむ

 『知力、運』2割UP、『体力』3割UP


 戦闘をしないノエルの、『体力』をマシマシにする意味は…。


 ミャオ~~~~~~~~ン!!



 その夜300年ぶりにシャルエル教会に、女神ゼクシーの神託が降りた。


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