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第45話、校長「これからが大変だね」

お久しぶりです!

書けましたので投稿します!

そして感想、コメント、アドバイスをお待ちしております!


それと本当に申し訳ありません!


前回の話なのですが、少し修正を加えました!

不快に思われたら本当に申し訳ありません!


また、1話から少しずつですか、ストーリーが変わらない程度で文章に修正を加えて行っています。

ちょっとずつ投稿した文章を見直して、出来る限り読みやすくしていくつもりです。

修正前の文章は残してありますので、もしも何かコメントがあればほしいです!


1番に変えているのは、セリフの「。」を取り消しです。


文章は1話から順番に修正を加えていきます。


それと誤字間違いの助言があり、それぞれの話に修正を加えております。

教えてくれた方には、本当にありがとうございます!!


そして一部設定を変えましたので報告します。


詩織の能力「黒槍出現」なのですが

「距離・場所関係無く」から「自分の周囲、視界に映る場所に」へと、発動条件を変更いたしました。


また、これから設定の修正を少々考えている場所があります。


1、1話の内容の変更

2、「戦闘力」の名の変更

3、「戦闘学日本支部」の学校名の変更


混乱をさせてしまい本当に申し訳ありません!


どうかこれからもよろしくお願いいたします!


9月21日に最後の博士の発言を少々修正しました。助言ありがとうございます!!

太陽が眩しい日。

その空間は闇に包まれたように暗く、重々しい空気があった。


鋭い眼光がまとめられた用紙を凝視する。

横書きに記載された文字と数字の羅列を、その瞳に映し出していた。


「天草先生、任務ご苦労だったね」


そう言って、校長は手にした報告書類を広い机に置き、ふところから小さな長箱を取り出した。


「本当に」


高級感がある印鑑を書類に押さえつけ、そこに赤い文字が印される。


「やはり大変だったようだね」


「はい。予想外なこともありまして、ちょっと疲れています」


苦笑い。天草先生は二日前に見た崩落現場を思い出す。それは今までに見たことがなかったものだった。


「詩織ちゃんの記録媒体は分析班に提出済みです。二時間くらいでデータが届くかと」


追加報告を重ね、次に緊張した面持ちを作る。


「詩織ちゃんからの報告は聞いていますが、やはり確認するのが怖いですね」


「私も怖いよ。だってこれ、もう何をしたのか想像つかないし、……てか観たくない!観ちゃったら私の精神ストレス容量ゲージ限界突破オーバーロードしちゃうよ!」


空間が晴れる。


そこにあった暗い雰囲気と威厳と風格はぶち壊れ、日本支部のトップは弱音を爆発させながら、叫びの嵐を撒き散らした。


「でも観ないといけないんだよ!もう報告会間近だし!アレだよ!世界中の戦闘学のトップが集まるんだよ!立体映像で会うけどヤバイんだよぉぉおお!しかも大型液晶モニターで囲まれためっちゃ暗い部屋でだよもぉおおおお!!」


ばん、と叩きつけられた平手は風圧を生み出し、束ねてあった書類がふわっと跳ね上がる。


「心中をお察しします」


「……いや」


息切れを起こし、白髪の混ざった頭を揺らす校長は謝罪を口にした。


「少し感情的になってしまった」


「いえ、校長の苦労を知っていれば」


労りの姿勢で向き合いながら、散らばった書類を整える。


「聞きたいことがあります」


天草先生はゆっくりした口調で言った。


「葉月ちゃんは」


「ああ、無事に派遣したよ」


「驚きましたよ。私たちが終わってすぐに派遣するなんて」


「彼女は長期間を必要とする任務を早急に終わらせて、そちらに向かったからね」


「どうしてそんなに急いだのでしょうか」


「聞いてみたのだが、何も教えてくれなかったよ」


校長は端に束ねられた資料の一枚を抜き取り、天草先生に見せる。

葉月の作成した希望申請書だ。


「彼女は早い出発を希望してね。私も願ったり叶ったりだったから許可した」


「でも、早く着いたとしても現地はまだ崩落した状態。きっと暇でしょうね」


「いや……」


校長は何とも言えない表情をしながら、


「君たちが日本に戻った日に報告があった。本来の任務を行う前に、崩落現場に手を入れたようだ。数時間で脳を全て回収、搬送されたよ」


「……」


「うん、規格外だよあのは。それといつのまに超仕事人間ハードワーカーになったんだろうね」


汗を滲ませる天草先生を置いて、校長は葉月を語った。


「2次災害を起こさずにやってくれた。これで後は葉月くんが」


白姫葉月の本来の任務。



「子供たちの人体を作れば終わりだね」

















前だけを見て歩け


過去を振り向くな


過去に囚われるな


止まるな走れ


今を生きろ



誰でもこれら名言を聞いたことがあるはずだ。


教師か、親か、知人か、ドラマか、アニメか、小説か。


その言葉は未来に進むための名言である。


だがどうしても考えてしまう。


未来に進む前に。


過去の思い出を。



武装した集団に悲鳴を上げさせている『詩織』


壁肌を抉りながら重力を無視した疾走をする『詩織』


ドス黒いラーメンを女子高生とは思えない顔で頬張る『詩織』


留守中部屋に無断で不法侵入する『詩織』


高速道路を疾走し、何台もの車を追い抜く『詩織』


『詩織』『詩織』『詩織』『詩織』『詩織』『詩織』『詩織』…



「あれ?なんで涙が出るんだろう?」


晴れた日のワンルーム。

陽当たりが良いリビングのソファーで寝そべりながら、過去に涙流す広樹がいた。


心に余裕ができた現在。思い出してみたのだ。改めて向き合うために。


だが思い出したのは彼女の恐ろしい異常な行動の数々。


数日前に流した涙とは別の涙が頬を伝って流れていた。


「……」


グイッ、とキッチンの方から光が差し込むベランダの方へと身体の向きを変える。


困惑。

生まれたばかりの詩織の人格像と、過去に作った人格像が当てはまらず、向き合うことが改めてできなかった。


水と油が混ざらないように、過去の詩織像と現在の詩織像が混ざらない。


向き合いたいのに、向き合いたくない自分がいる。


「……」


スゥゥと一呼吸。


逃げだ。

夏休みの最初に全国の子供たちが行う方法。


向き合いたくないのなら、今は向き合わなくても良いのではないか?


つまりーー何も考えずに先延ばしにしてしまおう。


理解したいのは山々だ。

でも、過去は改ざん出来ない。

一度植え付けられた人物像イメージは簡単には書き換えられなかった。


だから、一度全てを忘れてしまおう。

そう、リセットだ。


最後は時間が全てを解決してくれる。


そんな言葉をどこかの誰かが言っていた気がした。


じゃあこれからどうする。


とりあえず。


うんとりあえず。


「そろそろ行きますか」














榛名はるなくん、これは何かねぇ?」


「エクスカリバーです!」


「……」


「今回のは自信作なんですよ!なんと出るんです!」


「何がぁ?」


昼下がりの室長室。

白を主張した空間には、ソファーや扇風機、冷蔵庫などの生活感溢れる家具が並んでいる。


そして広い机のを挟んで、腰を下ろしている博士と興奮している榛名がいた。


少女の手には一本の中剣。

伝説上に存在する王の聖剣があった。


榛名は博士の質問を聞くと、その手に持った物を隠すよう背後に置く。


「それは試験場でご覧になって欲しいですね!」


勿体ぶった顔に博士は一息吐き出し、その怪しさ漂わせる独特な喋り方を向けた。


「言っておくけどねぇ、もう君の評価は決まっているよぉ」


「じゃあ!」


「うん、不合格」


駄目出し宣言を言い放った。


「なんでですか!?私のエクスカリバーの何が悪かったんですか!」


エクスカリバーを向けながら、破顔して博士に詰め寄る榛名。


「アレですよ!こう…エクス!カリバァアアアアア!!とかカッコいいじゃないですか!」


「カッコ良さを求めてどうするのぉ。それとなんか臭い、何仕組んでるのぉ?」


「シュールストレミングのエキスです!エクスカリバー!!って叫びながら大振りをすると缶詰汁ブッシャーです!!」


「彼が生きていたらエクスカリバーされるねぇ」


エクスカリバーと言いながら、振り下ろした聖剣から世界一臭い缶詰のエキスが放たれる。


きっと伝説上のアーサー王を含めた円卓の騎士たちも涙目だ。


そんな光景を想像、呆れる博士は言う。


「階級上げたいんだよねぇ」


「はい!」


少女に迫るものがあった。

それは整備士の階級試験。


戦闘学で整備士として活動する者は、評価に応じた階級が与えられていた。


「試験も近い、そろそろ結果を出さないと逆に下がるよぉ」


「だから作ったじゃないですか、エクスカリバー」


「現実的な物を作って欲しいねぇ。それと、そのエクスカリバーをドアの隅に置いてくれないかぁ、臭くてたまらないよぉ」


「ブゥ〜」


頬を膨らませながら、鞘の無い剥き出しの聖剣をドアの近くに立て掛ける榛名。


「エクスカリバー、良いじゃないですかぁ〜」


「私が許さないよぉ、自分の担当生徒を試験に参加させるんだぁ、よっては私の評価にも繋がってしまう」


自己保身に走る博士の言葉に、益々頬が膨らむ。


「それと校長から連絡があったんだけどねぇ」


「はい?」


いきなりの話の入れ替えに、?印を浮かべる榛名。


「ディザスター」


「ギクっ」


思わず喉を鳴らし、声を漏らす少女。さっきまでのふざけ態度が一瞬に消えた。


そして額に滲み出た汗を博士は見逃さない。


「戦車を吹き飛ばせる…君はその銃弾に何を入れたのか気になるねぇ〜」


「ギクギクっ」


「武器は使い手の命そのものだぁ。この意味を理解していないわけではないだろう」


「ゥゥ」


「それと私の研究室から消えた物があってね」


「ッ!?」


青くする少女の顔に、瞳を光らせる博士。


「『試作段階の化学薬品』。重要危険物保管庫にしまっておいたんだけどねぇ、何故か消えたんだよぉ」


呼吸が乱れている事に気付いていないのは本人のみ。

少女は大量の汗を流し、口が半開きになる。


「知っていると思うけど、私の専攻研究は知っているよねぇ」


「…は、はい〜、確か〜、能力の擬似再現化でした〜」


媚を売るように両の手を合わせながら、甘い口調と笑顔を展開。


なおも博士は言葉を続けた。


「そうだねぇ、でねぇ、はっきり言うと、『とある戦闘力保持者の研究データとDNAサンプルをもとに作った化学薬品』がどこかに消えたんだよぉ、あららぁ大変だねぇ〜」


「た、確かに大変ですねぇ〜」


「ところで榛名くん」


「はい…」





『それ、爆発系統の能力から作ったんだよねぇ』


最後の重く尖った声質に、榛名を呼吸を止めた。







「ゴべンナザアァィィイイイイイイイイ!!」


土下座である。


額を床に擦り付け、涙と嗚咽で塗り固められた少女は、年齢に相応しくない渾身の謝罪を行なっていた。


「出来心だったんです!ちょっとだけの気持ちだったんです!先っぽだけのつもりだったんです!最後までやる気はなかったんです!」


滅茶苦茶になった顔と言葉。

それを前に、椅子に座る博士は溜息を吐きながら、少女を見下ろした。


「君というは……ちなみにどうやって保管庫を開けたんだい?あの扉だけは厳重に鍵を閉めておいたんだけどねぇ」


「最近ピッキング道具を開発しまして、それを使ってチョチョイと開けました」


「あの厳重なセキュリティーロックを?」


「一分で開けました」


「……はぁぁぁぁ〜」


重い吐息を吐き出す。


これなのだ。

これが才能の無駄遣い。

落胆した気持ちを抱きながら、博士は榛名の汗かく顔を見つめた。


「頭が痛くなるねぇ」


「ゥゥゥ…」


「君がこの研究所に加入する際、私が言った言葉を覚えているかい?」


「……おっぱいを揉ませろ」


ゴツンッ


「ごめんなさい、『才能を磨け、技を盗め、君にしか作れない物を誕生させろ』でした」


腫頭たんこぶを出しながら過去の思い出を口にする。

それを聞いた博士は、赤く腫れた右拳を胸の高さで軽く揺らしながら言う。


「そうだねぇ、で、君は才能を磨いたよねぇ、いやすごいねぇ。あのセキュリティーを解除するなんてねぇ、で、何を盗んで、何を誕生させたぁ?ん?」


博士の質問に、榛名は軽く息を吐きながら


「……フッ、心を盗んで、絆を生んださ」


ゴツンッ


「すいません、博士の研究材料を盗んで、ディザスター製作しました」


腫頭の上に腫頭を生やし、雪だるまを頭の上に乗せた少女は淡々と求められた答えを口にした。


「君を殴る度に、胸と頭と拳が痛くなるよぉ」


「なら最初っから殴らなくてもっごめんなさい」


再び振り上げられた右拳を見て、言葉に謝罪を混ぜ込む榛名。


反省しているのか分からない少女に、博士は頭を悩ませる。


「ディザスター…その銃弾の実技による安全試験テストは?」


「え?そんな危険なことする訳ないじゃないで痛い痛い痛い痛い!!」


榛名の左右の頬を引っ張り上げる。

もう容赦はない。


「何をやっているのかなぁ〜君はぁ〜」


「いえっ!計算上は合格クリアでした!戦車が吹き飛ぶかはギリギリでしたが、使用者の安全性には問題なかったですぅうう!だから痛いです!頬が戻らなくなりますからやめてぇええ!」


手を離し、頬っぺたを赤くする榛名を前に、博士は頭を悩ませる。


「本当に頭が痛いよ」


「ゥゥゥ、私のプリティーな頬っぺが〜」


「反省してないねぇ、君は」


「してますよ!じゃなかったらこの場から逃げてます!」


胸を張り堂々とした少女に、博士は椅子に重く体重をかけて、天井を見上げた。


「君には罰が必要みたいだねぇ」


「っ!?」


「だってそうだろう。私の研究を勝手に持ち出したり、安全試験を通過していない装備を渡したり、エクスカリバーと叫びながら大振りすると臭い汁が排出される聖剣を作ったりと…」


椅子のキャスターを前後前後と回し、その場で体重移動を繰り返しながら、博士は苦い顔をする榛名に目をやる。


「あの〜ここは〜出来る限り穏便な〜対応を〜罰を〜」


甘い声を吐き出す。


「そうだ!私が博士を『パパ』って呼ぶのはどうでしょうか!うん!そうしましょう!これが罰で良いじゃないですかね!」


微妙に育った身体を強調しながら、力一杯の甘えた口調と態度を見せる榛名。


「君って娘は…私も身を切るくらいの罰を君に与えた方が良さそうだねぇ」


「えっ!?そんな大きな罰は駄目だと思います!もしかして私のいやらしい身体にナニかするんですか!きゃー変態!私の純潔を奪いよごそうだなんて!このマッドサイエンティスト!!」


体重移動を止めた博士は小さく呟く。


「……半分は当たりかなぁ」


「ぇ、いやいや、嘘ですよね!」


顔を赤らめながら、身体をガクガク震わせ身体を抱きしめる榛名。


その姿を前に、博士を紡いだ。


「その汚醜が噴き出す剣とは」


「え?」


「売春、援交、悪戯、その他諸々に手を染める」


「え〜と…」


「この世界にいる全ての悪い娘たちが」


「あの?博士?」


「少年たちが掲げる理想の娘像あこがれを破壊する成れの果て」


「何ですか!一体何なんですか!?」


「取り返しのつかない汚醜な娘を、新たな汚醜で塗り直すために」


「何の詠唱ですか!?怖いです!怖いですよ!」


「少年は、大きく掲げた聖剣の本懐を告げる」


「……少年?」



榛名は気づいた。

目の前で語り続ける博士は自分にではなく、自分の背後を見ているのだと。


そしてゆっくりと榛名は背後に振り返った。


その瞬間を狙ったように、視界から外した博士の方からキャスターを転がす音が耳に入る。


だが、今はその音の意味を理解することは不可能だった。


何故ならーー


そこにはーー




「その聖剣の名は」




「エクスゥゥゥゥカリバァァアアアアアア!!」






エクスカリバーを振り下ろす広樹の姿があった。

読んでいただき本当にありがとうございます!

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[一言] おこられちまえw
[一言] シュールストレミングは星の息吹だった…?
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