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祝!第200話+α、「そして彼の命は終わりを迎える」

お久しぶりです!そしてやっと来ました!

祝!第200話に突入です!


今回は第200話目という事で、第1話や第100話と同様に少し後の展開を出しました。

これからもよろしくお願いします╰(*´︶`*)╯


※今話は少々キツイ描写があります。もしちょっとでも気分が悪くなった方がいれば、次話から読むことをオススメします。

次話から読んでも内容が伝わるようにしますので、どうかよろしくお願いします。

──それは逃れようのない運命。

──いずれ起こりうる。荻野広樹の終幕だった。



彼は逃げた。


詩織から…鈴子からも…。

戦闘学に関わる全てから。


無様ぶざまに泣き顔を晒し、嗚咽おえつを吐きながらひたすら走った。危険な奴とはもう会わない、安全な人生に戻る為に。


その筈だった。


なのに──


「どう…して…だ…」


そこには少女が立っていた。その青い瞳に映るのは、これから死にく逃亡者である。


少女が触れてるのは生温かい臓腑ぞうふ。透き通った白色の手は血に染まり、その命は終わりに向かっていた。


「なん……で…」


かすむ声。消えく鼓動。

やがて訪れる最後を悟り、貫いていた手は躊躇もなく引き抜かれた。


「うッ……!?」


寿命が加速する。身体にいた穴からは、ふせぎようのない流血が噴き出した。

冷たくなっていく身体。薄れていく意識。失われていく感覚。

立てず、転び、大空をあおぎ見る。


「なん…で…だよ……こんなの…って……」


自分を見下ろす少女に問う。白髪に白肌、感情を持たない静かの幼顔。争い事を想わせない容姿にも関わらず、その手からは今も血がしたたり続けている。


「っ……」


小さな靴底が眼前で上がる。しぶとく息をする命に終止符を打とうと、少女は改めて殺意を見せた。


止められる者は誰もいない。そこにいるのは死を待つだけの彼と、死をもたらす少女のみ。


もう言葉を発するのもままならない。

立てず、動けず、命乞いすら出来ない。

そして少女は一言もなく、


「葉月っ────」


名を呼ぶ。だが変わらない。

少女は止まる事なく彼を踏み潰した。


押し潰されたトマトのように中身が飛び散り、底が紅くひたりり染まる。


躊躇ちゅうちょ慈悲じひまよもない。

あるのは逃げられない死だけである。


一蹴いっしゅうされ頭蓋骨に響き渡った鈍い音。

硬いものと柔らかいものが同時に押しつぶされ、少女の靴が臓腑の奥へとしずみ込む。


死んだ。助かる余地はない。葉月・・もたらした『死』がそこにあった。

だがまだ動いている。痙攣している。潰された脳髄が神経を打ち震わせていた。


それを見た葉月は再び小さな靴底を上げ、動かなくなるまで振り下ろした。


何度も。何度も。いびつな音を淡々とかなでて、動かなくなった彼を見届ける。


そして赤く染まった片手と片靴に、何の反応も示さないまま歩き出した。

隠すこともせず、拭うこともしないまま。

ポツポツと落ちる血の跡を残しながら、少女は彼の前から消えた。



────────────────


『200話記念』

設定紹介ver2

未設定の項目については『???』で対応します。



荻野広樹おぎのひろき『男・16歳』


能力『無し』

序列『無し』


銀行の件から勘違いが始まり、流れで戦闘学に転校した主人公。だが危機的状況に何度も遭遇した事から、命欲しさに退学を考え始めている。



姫路詩織ひめじしおり『女・16歳』


能力『黒槍出現ブラック・アペアランス

序列『第十位』


容姿端麗の才色兼備を持ちながら、銀行の件をきっかけにナニかが目覚め、広樹を追うようになる。



白姫葉月しらひめはづき『女・16歳』


能力『???』

序列『第一位』


広樹の周りでちょくちょくと姿を現し、色々と助ける行動を見せている少女。



内守谷鈴子うちもりやすずこ『女・16歳』


能力『誘導改変インダクション・マダフィケィシャン

序列『第九位』


ゲームに依存する引きこもり少女。

出会った時に見せた広樹の親切心に惹かれ、長年続いた孤独の影響から広樹に依存しかけている。



緑川榛名みどりかわはるな『女・??歳』


能力『無し』

立場『開発者』


詩織と同年代を思わせる容姿と、ポジティブさを発揮する天才開発者。

行動原理は馬鹿だが、大人顔負けの高い才能を持っている。



・????/コアラ子『女・13歳』

本名は未確定。


能力『身体変質』

立場『新入生』


周囲から『コアラ子』と呼ばれている新入生。

コアラ子と呼ばれているのは、イベントの開会式での広樹のコアラ好き発言に同調した事がきっかけである。



斉木さいき/さやか『無性・??』


能力『無し』

立場『葉月の為の人工知能』


葉月が生成した肉体を持つ人工知能。

斉木として広樹の近くにいた頃もあれば、さやかとして葉月のサポートもしている。



光崎天乃こうざきあまの『男・??歳』


能力『???』

序列『第二位』


自分の興味を優先して、他者の迷惑を考えずに行動する問題児。

広樹にも興味を持ち、調べるうちに葉月との関係疑惑が浮上。現在も隠れて探っている。



黒衣灯花こくいとうか『女・16歳』


能力『透過』

立場『天乃の付き人』


天乃の問題行動に付き合わされ、散々な目に遭っている少女。



・????/校長『男・40代』

本名は未確定。


能力『能力鑑定』

立場『戦闘学日本支部総責任者』


序列者の問題行動に胃を痛める日本支部のトップ。



・????/博士『男・??歳』

本名は未確定


能力『無し』

立場『榛名の師匠・施設の主任』


怪しい喋り方をする研究者兼開発者。



天草愛あまくさあい『女・??歳』


能力『無し(喪失している)』

立場『担任教師・元戦闘力者』


ポジティブを発揮する生徒思いの女性教師。

過去に起きた大規模作戦の失敗によって戦闘力を失った大人達の一人。



内田海香うちだみか『女・16歳』


能力『重力操作』

立場『イベントで詩織と同じチーム』


詩織に大きな尊敬を抱いている。

銀行の件で、広樹の実力を勘違いしている。



誠空斗まことそらと『男・16歳』


能力『透視』

立場『イベントで詩織と同じチーム』


詩織に大きな尊敬を抱いている。

銀行の件で、広樹の実力を勘違いしている。



・アイリ・エデルマン『女・8歳』


能力『調和操作ハーモニー・オペレーション

立場『広樹達に救われた少女』


組織WDCに捕まったが、広樹達に救われて戦闘学本部に身柄が預けられている。

日本支部に転属する予定。



・メリル・キャンデロロ『女・16歳』


能力『振動粒子バイブレーション・パァーティクル

立場『オーストラリア支部の序列第五位』


詩織とは過去の合同任務で仲良くなり、日本語を勉強中。



・エリス『女・300歳以上?』


能力『???』

立場『戦闘学本部最高責任者』


戦闘学でも姿と声が明かされてなく、上層部でも一部にしか正体は知られてない最高責任者。



【NEWキャラ】


真守義降磁ますぎふらし『男・??歳』


能力『???』

序列『第三位』


ドM。常に亀○縛りをまとう変態。



・サラ・ホワイト『女・20歳』


能力『万全到達パーフェクト・オーバー

序列『オーストラリア支部の序列第一位』


メリルに尊敬される先輩。近接格闘戦のスペシャリスト。



・ジェシカ・ウィリアムズ『女・??歳』


能力『???』

立場『オーストラリア支部の最高責任者』


日本支部の校長と同じく、ストレスが原因で入院したオーストラリア支部のトップ。

読んでくれてありがとうございます。

これからもよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 広樹…お前、死ぬのか…? [一言] そういや記憶違いじゃ無ければ未だに主人公武器持ってお店に突っ込んで無いなと気付いた今日この頃
[一言] 今がめっちゃ面白い!! 更新楽しみ~
[良い点] 200話おめでとうございます。 [一言] この広樹、SANチェック失敗してそうですね・・・ 強く生きろ!!
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