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第149話、詩織「鈴子〜〜」鈴子「な〜〜に〜〜?」詩織「なんでもな〜〜い〜〜」鈴子「そ〜〜う〜〜」詩織「アハハハ!」鈴子「フフフフ!」

書きあがりましたので投稿します!

よろしくお願いします!


昨日と一昨日も投稿しましたので、確認お願いします!

淡いピンク色の背景が見える詩織と鈴子。そんな二人を見たエリスがボソボソと呟いた。


「何が犬猿の関係なんだい?どう見てもキリン以上ブラックスワン未満の関係じゃないか」


「た、確かに犬猿の関係だった気が……てか、キリン?ブラックスワンって何ですか?」


「ブラックスワンは黒鳥コクチョウの事デスヨ。此処ここオーストラリアにも多く生息してイマス……詩織と内守谷さんがあの動物達と…ちょっと考えたくありまセン」


「え?」


「私の言葉の意味に気づくとは、やるねぇメリルちゃん」


二人は何を理解し合っているのだろうか。

キリン?ブラックスワン?

そこにどんな意味が隠されているのか全く分からない。


「キリンとブラックスワン、あの動物達には少々変わった習性があるんデス…」


「変わった習性?」


「同性愛を持つ個体がいるんだよ、オスの話だけどね」


「……うわぁ〜」


本音が漏れた。

つまり、詩織と鈴子が同性愛者だと。

確かにピンク色の背景が見えるよ。でもまだその段階ではない筈だ…………たぶん。


仲が悪過ぎていた所為か、その反動で二人の距離が近過ぎる様に見える……


そりゃあ考えたくない。知り合いにソッチ系がいたら、嫌いにはならないがちょっと近寄りがたくなる。


でも、それで何故キリンとブラックスワンなんだ?


オスのキリンは、実力を示すために別雄あいての首に自分の首をこすりつける行為、勝負をシマス。その勝負の後、別雄あいてに求愛して発情的行為ピーーに及ぶキリンがいるんデス」


キリン怖い。

勝負した後に発情的行為ピーー

何その流れ?戦った後に戦った別雄あいてとするって、アブノーマル過ぎてて信じたくない。

その戦いにどんなドラマがあったんだとツッコミを入れたくなるくらいだ。


あ、そう言えば詩織と鈴子は戦い合った関係で…………あれ?ちょっと危ない?


「そしてブラックスワンは……」


メリルが言いづらそうな顔で言葉を詰まらせる。

一体何を言いよどんでいるんだろう。


「ブラックスワンはまれに同性同士のつがいを作ってね、そのカップルは子孫を残す為に、ある習性を起こすんだ」


代わりに口を開いたのはエリスだった。


「それも雄同士オスどうしなんですよね?身体的に考えて無理じゃないですか?」


「無理じゃないよ。強い雄同士が二人揃っているからこそ、出来る行動があるんだ」


エリスはニヤニヤしながら、何故か俺と詩織と鈴子を順番に見てから、その答えを呟いた。


メスの巣に忍び込んで、三羽さんわ性的虐待行為ピーーをするんだよ。忍び込んで、一方的にね」


ブラックスワン怖い

え?二羽のオスが一羽のメスの巣に忍び込んで、性的虐待行為ピーー

ちょっと待て、それは待て、ブラックスワンには常識的概念が無いのか?それが犯罪なのだと知らないのか?


複数羽で襲って子供を作るって、完全にレ○プまがいな行動じゃないか。人間社会では完全に性犯罪だ。


「更に言うなら、メスが子供を産めば、雄達オスたちに巣を追い出されマス。つまり、用済みだから出て行けって事デス」


もう闇しかないよ、ブラックスワン。

もしかして、ブラックスワンのブラックって、闇から来ているのではないだろうか。

襲って、子供孕ませて、産ませて、取り上げて、巣から追い出す。

ブラックスワンが犯罪者ブラックそのモノ過ぎる。


そしてそれを詩織と鈴子にかさねていると……

いつか二人がそういう行為に走ると……

キリン以上ブラックスワン未満の関係だと……


……今後近づきたくないと本気で思った。


ブラックスワンに辿り着かないとは思うが、あの二人ならヤろうと思えば簡単に出来るだろう。

二人の実力は客船の戦いで知っている。


もしも詩織と鈴子が組めば、狙われた男は逃げられない。賭けてもいい。


「いやぁ〜怖いね〜。でも、あくまで動物のオスの話だからね〜」


「…………はい、あくまで動物のオスの話デス」


エリスは俺を見ながらニコニコ笑う。

そしてメリルはと言うと、どこか可哀想なものでも見る様な瞳で枯れた笑みを向けている。


何故だろう。二人の瞳を見ていると、背筋に変な悪寒と汗が出てくる。

俺の身体は何を感じ取ったんだろうか。


「じゃあテーブルに戻ろうか、ちょうど出来上がったみたいだ」


そうエリスが呟いていると、タルトや飲み物が乗せられた飲食板トレーが目の前に置かれた。


メニューを受け取り、詩織と鈴子が待っているテーブルに向かいだす三人。


そこで待っていたのは、


「お茶漬けを一から作れるんだ。レトルトじゃない、材料から。詩織スゴイ」


「最近色々とあってね、作れるようになったわ。もし良かったら今度作ってあげようか?」


「私に、いいの?」


「いいに決まってるじゃない。私達、友達でしょう」


「ありがとう、詩織」


キリンがいた。

首ではないが、腕が擦り合える距離まで少女達は急接近していた。


円形の広々としたテーブルなのに、二人だけが椅子をくっつけて、カップルみたいに座っている。


もう百合である。

そこには確かなピンク色の匂いがぷんぷんしていた。


「「「…………」」」


「あら?広樹、メリル、エリス、買いに行ってくれてありがとう」


「ありがとう、三人共」


「「「いえいえ、どういたしまして(マシテ)」」」


三人、後ろに振り返って、


(もう怖いです。一瞬キリンに見えましたよ)


(私にも見えた。その内キリンからブラックスワンに性欲転換ジョブチェンジするんじゃないかい?)


(い、嫌デス。考えたくないデス。そんな詩織は絶対に見たくないデスヨ……)


「どうしたの?」


「「「何でもないよー(ナイヨー)」」」


詩織の質問に即座に答える。


これは本気でマズイ。三人は思った。

このまま行ったら、二人は行く所まで行くのではないかと。


あの仲が悪かった二人がここまでイチャラブしていると、気味が悪くて仕方がない。


「そういえば私、鈴子の連絡先持っていなかったわ。貰ってもいい?」


「詩織ならいいよ。私も詩織のが欲しい」


「じゃあ交換しましょうか」


ああ、遂に連絡先の交換が始まった。


「良かったら、ここにいる皆んなで交換し合わない?」


と、詩織が提案する。


詩織と鈴子の連絡先は持っている。この場合、手に入るのはこの国で出会ったメリルとエリスの連絡先だ。


「…………そう言えば、広樹の連絡先は持っていませんデシタネ」


緊張した声でメリルは言う。

その視線の先には詩織と鈴子がいた。


「「…………」」


「も、貰っても、いいデスカ…ネ?」


「「…………ん?どうして私達を見て言うの?」」


「な、何でもないデス」


サッと視線を外して、メリルは端末を取り出した。


その隣ではエリスも端末を片手に握っている。


そして五人は連絡先を交換した。


「じゃあ食べましょうか」


詩織と鈴子は隣り合わせになり、詩織の隣にメリル、鈴子の隣にエリス、メリルとエリスの間に俺が座る。


そんな席順で円形テーブルにつき、やや時間の過ぎた昼食を始めた。

読んでくれてありがとうございます!


詩織のお茶漬けについてですが、第14話で詩織が広樹に作っていたので使ってみました!


これからもよろしくお願いします!

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