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さすがに武器を持ってお店に突っ込めば退学にしてくれるよね!ねえ!!  作者: こまこま
第10章、オーストラリア編(ゲームイベント編)
144/221

第144話、エリス「さて、トイレに流しに行こうか。そこに広樹君もいるだろう」

2週間以上もお待たせしてしまい申し訳ありません!

書きあがりましたので投稿します!

どうかよろしくお願いします!

トイレの個室に飛び込んで、


(ふああああああああああああああっ!!)


水流しレバーを激しくシェイク。


(嗚呼!見られた!見られた!絶対に見られてたよぉお!)


野菜ジュースを嘔吐リバースした瞬間、その時の視線を鮮明に思い出す。


(あの視線っ、あの瞳はっっっ!)


まぶたを開き切った二人の少女がいた。


詩織と鈴子の、異様なモノを見た様な瞳。


あれは絶対にドン引きしていた!


(よりにもよって!よりにもよって!よりにもよってあの二人に!!)


赤の他人オーストラリアじんならまだ傷は浅かったが、あの二人は違う。


日本に帰っても彼女達とは顔を合わせる。


そして会うたびに思い出すだろう。自分がドリンクを鼻と口から噴出した笑える瞬間を。


きっと影でコソコソ笑うんだ。


(はっはっはっ……俺。……もう帰れないよ…)


恥ずかしくてもう戻れない。


(吐いた嘔吐物モノはどうなった?……ははっ、汚物を残して消えるなんて…)


再起不能だ。黒歴史だ。

死にたいとこれ程までに思った事は一度も無い。


コンコンッ


(っ?)


誰かが扉をノックした。


「広樹君」


「…………へ?」


これは変だ。

いや常識的に考えて変なのだ。


「エリス…」


「なんだい?」


「此処、男子トイレだぞ」


そう、此処は男子トイレ。

常識外れの行為をしているエリスを問い詰める。


「一人でトイレに行けない幼女…それが今の私だ」


「…………そうですか」


考えるのをやめた。

エリスがそう言うのなら気にしない。


それよりも自分の事態に目を向けたい。


「広樹君、ちょっと下から…」


「?……っ!?」


「使ってくれ。拭き終わったらなら、適当にゴミ箱に入れてくれればいいから」


エリスが渡してくれたのは、新しいジャージとウェットティッシュだった。

何処から用意したんだ?


「じゃあ私は戻るよ。あ、それと…」


「っ?」


「あの野菜ジュースは見事だったよ」


……ん?

何を言っているんですかエリスさん?

なんでいきなり俺の傷を抉りにきたの?


「君のアレが、チームを大きく変えそうだ」


そりゃあそうだよ。

みんなの前で嘔吐でもすれば、簡単にチームは変わるよ。勿論、自分にとって悪い方向にだ。


「だから、早く戻って来てくれ」


いや戻れない。

そこまで言われて戻れる男がいたら、勇者と評価されるだろう。


嘔吐してトイレに駆け込んだ俺には、高過ぎるハードルだ。


「ちなみにだけど、コートで吐いた君のアレ…気にしなくてもいいからね」


いや、気にする。気になってしょうがない。

自分が去った後、あの嘔吐物はどうなったんだ?


「ここに棄てようか」


エリスが微かな一人言を呟いて、隣の個室に入ってきた。


コポコポ〜

そして液体が注がれる様な音が聞こえてくる。


「ふっ〜〜」


え、ちょっとエリスさん、今そこで何をしているのかな?


まさか、そんな、違うよね?

ちょっと何してるのほんと!?

俺今トイレにいるんだけど!?


「じゃあ行くよ。用事は済んだ」


早!?

え、もう終わったの!?

5秒しか経ってないけど!?え!?

ちょっと色々とツッコミたいんだけど!?


「早く戻って来てくれ」


そう言い残して、エリスはトイレから出て行った。



いや待て、ちょっと冷静になろう。


エリスは隣の個室で何をした?

何をコポコポしていた?


いや、考えちゃ駄目だ。考えたら犯罪だ。


深読みしろ。どうしてエリスが隣でコポコポしたのかを。


いや、決してコポコポをアレと決めつけるな。


コポコポした理由の前提を考えろ。


どうしてだ。どうしてコポコポしたんだ?



…………ハッ!?

まさか、そんな事……


俺が恥ずかしい姿を見せたから、エリスも恥ずかしい姿を…いや音を。


つまり、こう言う事なのか?


君が間違えて先生をお母さんと呼んだのなら、私も間違えて先生をお母さんと呼んであげよう。


君が歌詞を間違えたのなら、私も歌詞を間違えよう。



そうなのか?

エリスは俺を慰める為にコポコポしたのか…?


少しでもと俺の傷を癒そうと、俺の近くで恥ずかしい真似をしたのか?


……………………。

読んでくれてありがとうございます!

これからもよろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
[一言] うーん、今回の話はネタにしちゃあいけないと思うなぁ……
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