第121話、鈴子「ずっと、一緒だよ」『鈴子BADEND』
書きあがりましたので投稿します!
今回は短めです!
よろしくお願いします!
「お、おい鈴子…この鎖は、なんなんだ?…お前は一体何を…」
「何を?何をって?私は広樹を思ってこうしてるんだよ」
「っ!?」
何なんだこれは。
目が覚めたら鈴子の部屋にいて、両手両足は鎖で縛られてベッドに寝かされていた。
え?本当に何がどうしてこうなった?
そして鈴子が怖い!
終焉を見つめた様な瞳で直視されて心臓に悪い!
いつものおとなしい鈴子は何処に行ったんだ!
「鈴子、お前は」
「大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫広樹は何もしなくていい私が全部やるからだからずっと永遠に永久に一生死ぬまで皮膚が消えて骨が朽ち果てるまで一緒にいようねぇねぇねぇ──」
「すっ、鈴子っ?」
「私には広樹しかいないの広樹だけなの広樹がいないと生きられないの──だから」
「ァア!?す、す、鈴子!?お前何をやって!?その手を放せ!」
両足を強く握り締められ、筋肉と骨から鈍い音が鳴り響く。
「大丈夫だから」
強烈な激痛に襲われながら、鈴子の深い声音と願望が己の耳を犯し始めた。
「すぐに放すよ。此処を潰したら、次は両手だから」
「な、なんで…!」
「だってそうすれば、広樹は私を必要としてくれるから」
「っ!?」
何を言ってるんだ!?
こんな事をされてお前を必要とする?
なんだそれは!そんな事があってたまるか!
「鈴子!すぐに止めろ!今からでも許してやれるから!だからとにかく足を!」
「もう立たなくていい。もう何も掴まなくていい。もう何もしなくていい。全部私がやってあげる。だからだからだから」
「ぁぁぁぁァアアァァアァァァアァアア!!!?」
「これからは、ずっと、一緒だよ」
ブチブチッ──
「ハァ!!?」
「っ!…どうしたの広樹?」
「ヒッ!?……す、鈴子…か?」
「うん……それよりもどうしたの?……汗が凄いよ」
いつもと変わらない鈴子が隣に座っている。
心配そうな表情を浮かべる彼女を見て、今見た光景が夢の中だったと理解した。
「すまん、少し悪夢を見た」
「悪夢?」
「ああ。もし起こしたなら悪い。寝てたよな」
「大丈夫」
──大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫
「ヒッ!?」
「ん?」
鈴子が夢の中の鈴子と重なって見えた。
なんだこれは。なんで夢だったのに俺はまだ怯えてるんだ?
「鈴子……ちょっと冷たい物飲んでくるから」
「分かった」
鈴子の膝を跨いで、俺は薄暗い通路に出た。
「いってらっしゃい」
「お、おう…」
読んでくれてありがとうございます!
今回は飛行機内で見た夢として、鈴子編のバッドエンドを書きました!
それと補助機能を覚えて、一文字空けにしてみました!読みやすくなっていれば嬉しいです!
次話もぜひ読みに来てください!
これからもよろしくお願いします!