第111話、コアラ子「私がベッドに?」
書きあがりましたので投稿します!
よろしくお願いします!
「ずっとヒソヒソしてるね」
「何を話してるんだろう」
それはコアラ子を含む、少女達の会話である。
「脚が疲れてきちゃったよ」
「表彰式は長くて疲れるのが定番だから。でもコレは違うね……」
校長と広樹が壇上の隅に行ってから数分。
立ち続けている彼女達の顔には、やや疲れが見え始めていた。
「コアラ子ちゃ〜ん、椅子かソファーに変身出来な〜い?」
「駄目だよ。ちゃんと立ってないと」
「え〜〜」
コアラ子の返答に、弱音を吐き出す少女。
「コラっ、友達を椅子にするなんて、何を考えてるんだ」
「じゃあベッドならいい?」
「椅子が駄目で、ベッドが良い訳ないだろ」
「バランスボールも駄目?」
「いい加減にしろ!」
「ムウッ〜」
頭を軽く叩かれ、弱音を吐き続けていた口が閉じる。
だが、終わりの見えない膠着状態を我慢し続けるのは、精神的にキツイ気持ちもあった。
「いつまで続くんだろうね…」
「眠くなってきちゃうよ…」
「じゃあコレを渡そう。きっと目が冴える」
「「「え?」」」
「今回の賞品について色々載ってるから、記載事項を守って提出してね」
いきなりの声に、少女達は一斉に首を回す。
そこには顔に包帯と湿布を貼り付け、数枚のクリアファイルを差し出し笑う─
ボロボロの序列二位が立っていた。
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