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友人Aの反逆日記  作者: みくじ


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18/123

5-1

 週が明けて月曜日。


 本来なら結果が続々と帰ってきて一喜一憂するところなのだが生徒の皆さんにはそんな青春殺伐論は無い。教室には緊張感などなく寧ろ緩み切っている。

 それはきゃっきゃうふふでむにむにうふふな感じで、良い感じに現実逃避している。


 その気持ちは分からないでもない。今年の授業は今日含めて3日しかなくそれが終わればクリスマス且つ冬休みである。

 そんなものが目の前にあれば主人公の居る学校が浮足立たないわけがない。大半のクラスが終業式の日にクリスマス会なるモノを称して騒ぐらしい。勿論我がクラスでも予定されている。


 が、しかしである。


 我が高校、我がクラスの桃色ライフの主役である竜泉寺様は悲惨な結果のため今日から補習が確定している。テストの結果がまだ帰ってきていないのにである。

 何故ならばテスト3日目に担任がHRで真剣に竜泉寺を諭していたからだ。勉強してくれと。


 しかし現実はそう簡単に行くはずもなく今朝のHRで死亡宣告が為された。

 曰く10分の7がアウトらしい。いや、普通にダメだろう。


 だがそこは主人公様。学校や教師からの温情で補習と大量の課題で何とか単位をもらえるらしい。当たり前だが色々な組織が動いたのだろう。

 そしてその補習は本日から大みそかまでみっちり組まれている。勿論正月三が日が過ぎてすぐに竜泉寺のみ当校が始まる。教師たちも大変なことだ。


 それはつまり終業式の日であろうとあるわけでクリスマスとイブ双方に補習がみっちり組み込まれている。生徒のイベント事に学校が融通してくれるはずもなく、というかそもそも竜泉寺の為なので文句を言える立場ではないのだが、ヒロインたちの抗議は却下された。


 そのことに悲しいかなクラスメイトの大半が歓喜した。ザマぁと。


 一応学校も鬼ではなく教師も家庭があるので補習は6時まで。

 だが冬場であることと高校生という身分もあってクリスマス会は5時から7時までとなっている。つまり会の大半が主役不在というわけだ。野郎どももホクホク顔になるはずだ。


 しかしそれはレオインたちにとっては一大事。色々と策謀が飛び交ったようだが結果としては別日に主人公とヒロインだけでパーティーをすることに落ち着いたらしい。

 そのパーティーが決定した時竜泉寺は俺も出席しろと正気の沙汰とは思えない要求をしてきたが断った。

 何故お呼びではないパーティとやらに出向き他人のハレムを見学しなければならないのか。意味不明である。


 今日も今日とて主人公の居る学校として平凡な日常である。



 そんな日常に変化があるとすれば九重くらいだろう。

 九重はここ最近大人しい。というより沈んでいて行動の端々に陰がある。


 そしてその影響を何故か俺がもろに受けている。


 占拠事件があったため九重とはある程度事情を共有してしまった。そのため色々を隠すことなく相談できる相手、と都合のよい脇役を手に入れてしまった俺は時折九重の愚痴を聞く羽目になってしまった。



「どうしてあいつはいつもああやって莫迦なことをするんだ。いつもいつも勝手に突っ走って……。くそぉそれ以上にあいつの力に成れない自分が嫌だぁ」



 大体こういうのが30分ほど続く。

 怒っていたかと思うと自己嫌悪に陥るという不安定。膝を抱え縮こまりいじらしく悲壮感を漂わせている。そして零れる言葉は大体というか絶対に竜泉寺のことと自分の不甲斐なさだ。


 実に面倒だ。


 神崎も助けてくれればいいものの我関せずと放置される。恐らく困っている俺を内心楽しんでいるのだと思う。神崎とは多分そういう人間だ。知らんけど。


 兎も角、悲壮な少女を見たところで特に感情が高ぶらず助けようと救おうとする気概は起きてこないので愚痴を聞いても特に何もしない。ただ聞いているだけ、というよりもそばにいるだけ。

 何か声を掛けた方が良いのかもしれないがそういった優しさを俺に求めていないだろう。そういうのは竜泉寺から欲しいだろうし。更に言えばこういったことはただ言いたいだけ言葉にしたいだけ誰か自分以外の人に聞いてほしいだけ。そんなものだ。


 そんな面倒なことにも日課になってしまったが大体は平常運転だ。



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