番外編・・・俺と翔馬と時々肉まん達(1)
一刃Side 「ふぁぁ~ぁ・・・うう ピピピッ、というアラーム音と共に起きる、というよりは目覚める。 い、一応ちゃんと起きてたんだからねっ!・・・自分でやっといてなんだけど、気持ち悪い・・・ そんな冗談をツンデレ風にかましていると、気づいた事がある。 誰の気配もしない、ついでに言えば今の時刻は「八時十分」いつもなら後、三十分は寝てるはず。 「おっかしいな、今日なんかあったけ?」 この前、ひいじいちゃんのお葬式はやったし、腕を骨折した時のリハビリは三日前に終わったし・・・ う~ん、思い出せない。 ・・・あっ!そういえば俺の親が気まぐれで一枚買って大当たりして、キャリーオーバー、だっけ? 確か、十億もらってそのまま海外旅行に行ったんだ。 「・・・ふ、ふざけんな、くそババァーーー!」 いったい、なんて親だ!どうせあの親の事だ、書置きくらい残してるはずだが・・・ そう思い、ベットから急いで起き、パジャマ姿のまま階段を降りる。 「な、無い!どうなってんだよ!」 リビングに行ってみると、書置きどころか、テーブル、椅子、冷蔵庫、テレビ、ソファ、etc.etc. とにかく全ての家具が無くなっている。まさか、空き巣にでも入られたのか!? ・・・いや、冷静に考えてみるとそんな事は無いな。空き巣だったら全ての部屋を確認するだろうし、 はっきり言って、金目の物だけで十分なはずだ。それに重い物も多かったしな。 という事は、ババァが全部持ってたのか。・・・もう、ダメだ、ババァにはついていけない・・・ つーか、もう何もないじゃないか!俺にどうしろってんだよ!そ、そうだ!親父の部屋になら何かある、 と思い、親父の部屋にむかった。・・・階段を上る途中で盛大にすっ転んだ。 なんで・・・!なんで・・・!俺ばっかり・・・!くじけそうな気持ちを抑えつつ、歩いていった。 パタン!と強くドアを開けると・・・ 「あった」 ホームベーカリーが。 ・・・いやいや、どう考えてもおかしいだろ!なんで、ホームベーカリーなんだよ! 俺の母親の感性とホームベーカリーのおかしなチョイスに驚いたよ! どこの世界にこんな事する糞ババァがいるんだよ! 心の中でババァへの愚痴を言っていると、ホームベーカリーの上に紙があることに気づいた。 「よし!これで何か分かるはずだ!」 急いで紙を取り、内容を見てみると・・・ 「おっは~、あなたのははで~す。これを見ているという事は家に何も無くて騒いでるはず。 でも大丈夫。あなたにはホームベーカリーという友がいるから! さぁ!(コンセントを)入れるのです!そして焼くのです!(パンを)そして食べなさい!(パンを) そして、旅立つのです!(学校へ)さすれば真実が分かるであろう・・・(笑) 追伸・・・お金は月に百万くらい渡したいと思いま~す。それと家具は後で自分で買ってね~。 じゃあ、高校生活頑張ってね~」 「いつもいつもふざけるなーーー!糞ババァーーー!」 そして、朝一番の大声がこだましたとさ・・・ 「・・・いったい、ホームベーカリーで何をしろって言うんだよ・・・」 でも、落ち込んでいる暇はないな。とりあえず現状を整理するか。 ・とりあえず生活はちゃんと保障されている。 ・今の所、家具は無い。(後で買う予定) ・そして、今日から高校生活。(すっかり忘れてた)
・百万という莫大な大金、・・・肉まん買い放題だぜ! 「・・・高校?・・・忘れてたーーー!」 ど、ど、ど、どうしよう!?本当にすっかり忘れてた!・・・とりあえず着替えるか!
「な、なんとか着替え終わった・・・、パンでも焼くか」
なぜかホームベーカリーの隣りにパンがあった。たった一枚・・・。 着替える事はできたけど、時間がかかった・・・。 水は出ないし、ブレザーもなかな見つからないし・・・、朝っぱらから運が無いな~。 おっ、パンが焼けたか。肉まんがよかったな~。
・・・・・・あ~、うまかった。量は足りなかったけど。帰りにパンだけでも買うかな。
そう思い、学生カバンをもち、くつをはいて家を出てった。
どーも、お久しぶりです!今回は番外編にしてみました。一応、入学式という設定です。
あまりにも時間がないので、くぎってやりたいと思います。
それと感想にはできるだけ返事を返したいと思います。ちなみにパソコンをいじるのは、土、日てす。これからもよろしくお願いします。