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儂儂詐欺?

作者: 忘れな草

 俺のもとに聞き覚えのないおっさん?(電話越しなのでおっさんと思う)から電話がかかってきたのです。

「おお儂じゃ、儂じゃだまされて1000万振り込んでしまった助けてくれないかのう」

「あんた誰よ?」

「おじいちゃんのことを忘れちゃったのか?」

「いや、俺のじいちゃんは父方母方と共に10年以上前に他界しているぞ……」

 相手にしておけけないと判断して俺はがちゃんと電話を切ったのでした。



———— 電話をかけた人サイド

「くそ、うまくいかないなあ」

 そう、それはなりすまし詐欺であった。


 ふと辺りに冷たい空気が流れた。

「うわ?なんか突然寒気がする・・・・・」

 気配を感じて振り向くと一人の爺さんがいたのでした。

「誰だお前は?」

「誰じゃと言われると、おぬしがさっきかけた男の祖父じゃよ」

 先ほどの電話で祖父は10年以上前に他界していると言われたことを思い出したのです。


「まさか、幽霊! 」

「ふむ、そうなるなあ」

 幽霊の存在にビビったおっさんは逃げようとするのですが、突然詐欺師は金縛りにあったのです。


 爺さんは諭すような表情になり

「おぬし孫をだますとは許せんのじゃ! お前たちも手伝ってくれ」

 爺さんが声をかけると爺さんの友達たち10人の幽霊が現れて説教を始めたのです。

 詐欺師も逃げようとするが、金縛りにあって動けなかったのです。


「近頃の若いもんは・・・・・・」

「楽をして儲けようとするのはけしからん・・・・・・」

「こーらー寝るなー」

 

 幽霊なので眠る必要のない爺さんたちの説教、そして暇なので話相手のいない爺さんたちの説教である。

 年寄り(もう死んでいるが……)のものすごく長い説教である。

 それはものすごく面倒くさいものです。

 詐欺師のおっさんは爺さんたちに一晩中クドクド説教されたのでした。

 金縛り、寝ても起こされるのコンボ付きで……

 

 そして詐欺師は更生したのでした。


 めでたしめでたし? 

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