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昨日、兄と自宅の台所で話したことが、
しっかり頭に残っていた僕は、本日は仕事は休みで友達の君島に会う予定になっていた。
ランチを君島と食べることになっていた僕は、昼前に自宅を出て、自宅から、そう遠くはないファミレスに行くと、久々に会う君島は店内に既にいて、
僕らは挨拶も、ソコソコにメニューを見てオーダーして食べながら話した。
僕は、
君島に、昨日、仕事帰りに本屋に寄ってからの自宅において兄と会話をした経緯を、なるべくフラットに詳しく話した。
それを聞き終えた君島は、
「まずはだな、お前は、本屋にてケータイ小説の、その異世界を舞台にした、その面白さが理解できないっていうのは、俺も、まぁ共感できるし、
俺自身、今後も、それを手に取る予定はないが、あまり、他人に、あからさまに、それらを否定するようなことは言わない方がいいぜ」
と言われ、僕は慌てて、
「君島だから、僕が感じたことを、ありのままに話したけど、元々、僕は何かを、何でも頭ごなしに否定するようなことは言わないし、しないよ」
と強く君島に言うと、君島は、
わかってるよ、わかってる♪俺には、ちゃんと分かってるが念のためな…とアッケラカンと、そう言葉を発して、続けて僕に、こう言った。
「お前の兄が、お前から聞かせてもらったように、その『ワンダーズ』のファンであることは明かだろ?
でも、事実、お前は、『ワンダーズ』の音楽を聴かないどころか、彼らの存在すら知らなかったわけだ。
俺は、あの超有名邦楽アーティスト、『バーズ』のファンであるが、例えば、誰かに俺が『バーズ』の話をフッタとして、あからさまに<興味ない>みたいなことを言われたら、何か、やっぱムッ(-_-#)とくるわけよ。
でもさ、それって、ない話ではなくて、スポーツにおいても、どんなスポーツにも全てに興味あるヤツは中々いなくて、サッカーは好きだけど、野球は全く観ない、その逆であったり、スポーツと言えば、自分はサーフィンのみ、とか、または、スポーツとか競技には関心なくて武道、格闘技みたいのが、とにかく好きみたいな人もいるのが、この世の中なわけさ」
僕は、君島の、その話を
ドリンクを飲みながら、
ごもっともな意見で、僕自身も、そういう世の中で、この世は確かに成り立っている…と思い侍らせ聞いていた。




