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マモッテヤッテル。  作者: みつ


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「先日、スゴい見応えのあった一作の洋画を観たんだ。

その洋画、1970年頃の、アメリカが舞台なんだけどな、フィクション映画だし、ストーリーもコッテルかんじがしたんだけど、

現実にも、あの頃のアメリカは、何かカオス的だっただろうな…って見終えて、率直に俺は、思ったよ」


「カオス?」


「ああ、『混沌』としているというより俺、個人が思うに、もう、あそこは何でもありのハッチャカメッチャッカだったのではないか…とな。

考えてもみろよ。

あの国は今でさえ、自分の意志で銃が所有できる国なんだぜ」


「確かに…」


「で、俺、観た、その洋画、これ!っていう主人公がいなくて出てくるキャラほぼ皆が物語上、イイ具合に絡み合い、エンディングを迎えるんだけど、最後にハッピーエンド的になったのは、世の荒波をくぐり抜け歌うことに情熱を注ぎ続けた登場人物の一人である女性シンガーでな。

その映画を観た前後も、

俺は、プロシンガーとか、音楽で食べている人達は、文句なしに、夢のある仕事をしていると思っていて、それは、今も俺の中では変わらない」


僕は、少し迷ったが、こう聞いた。

「じゃあ、兄ちゃんにとって、逆に、夢のない仕事って何?」


「いや、そんな仕事は、ないよ。俺の中ではね。

どんな仕事でも、それをしている人が、

『私のしている仕事は、私は夢がある仕事だと思っています』と言えば、そうなるんじゃないのかな…ただ、

俺の中では、音楽を奏でる人というのは、文句なしに夢がある!って俺が勝手に思っているわけだよ。」


そして、兄は続けた。

「世界に80億もの人がいて、お前が言うように、俺らも間違いなく、その中の二人で、

俺は、今、やはり、自分の夢を追って生活している」


「…今の、兄ちゃんの夢って、何?」


「大きなのは、やっぱり結婚することだな。

それには、まず、そんな将来を見据えた女性と、お付き合いするために頑張らないといけない。

俺は、俺が、そうなるには、

今は、何処か異性との出逢いの場に積極的に出向くのと同じぐらい、今の自分の仕事を精一杯やることが大事だと思っている。

俺、今の、俺の、そんな生活の延長線上に素敵な女性がいるような気がするんだな……」


そう語る兄の顔はイキイキとしていて、僕は、

(あれ?今は、昨今の兄の老け感が、どこか全身から薄らいでいる…)と思った。


そして、僕は、目の前の兄に、

「兄ちゃんの夢、叶うといいね♪」と言い、そんな僕に兄は、

「自分の夢、叶えたいなら、やっぱり自分が、まず頑張らないとな!」と力強く述べて、

もう一杯、コーヒー飲もうっと♪♪と、立ち上がり台所の方へ歩いて行った。

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