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ローヴァイン所蔵「トラデスカント写本」

用語解説ページです。




―――……こうしてあらゆる事象、あらゆる物体、あらゆる物事が私を魅了し始めた。


知識という名の麻薬はこの世界に溢れ、絶えることが無い。

私はその誘惑に抗えず、滴る甘露に誘われるままに旅に出た。


それは困難の連続で、苦しく険しいものとなった。だが、その結果として私は様々なコレクションや経験、知識を手にすることが出来た。


ここに、我が集積の果実を出来うる限り残していこうと思う。


この書を――に捧ぐ。



ニルス・トラデスカント



―――――――――――――――


【トラデスカント】写本


目次


第一章:国

第二章:道具

第三章:(破られている)

第四章:魔獣

第五章:魔術

第六章:(大部分判読不能)



―――――――――――――――


【第一章・国】


◇神聖スヴェラストリ帝国

気候の温暖な地域に領土を持つ大国。東にシンハライト大皇国があり、西に(判読不能)……を有する。南には海が広がっており、無数の島が独自の秩序を持ちつつも帝国に属する形で存在している。

公用語は古ロアン語に起源を持つラストリア語。しかし、領土が広いため地域により非常に発音の差があり、また、独特の言葉や文字を併用していることが多い。

皇都周辺には歴史的な建造物や遺跡が数多く存在しており、それは古代ロアンのものから建国時代のものまで多種多様である。

最大の特徴は衛石による守護で、強大な魔獣の生息地は非常に限られている。


◇シンハライト大皇国

スヴェラストリの東に位置する大国。国土の一部が砂漠に面している。南に向かうにつれて気候は高温となり、比例して艶やかな黒髪や褐色肌を見かけることが増える。

住民は通気性の良い簡易な衣装を纏っていることが多い。身分の高いものは刺繍や薄布の重ね方で豪奢さを演出している。

南方にアラデア、北方にカンダルという国が隣接しており、これらの国との領土争いや紛争が耐えない。また、(ここから先は切り取られている)


◇スーク・クルシール女王国

複数の南部連合国がより集まって形となった国。連合の盟主を継ぐ者は歴代女性であることが慣習となっている。シンハライトの大砂漠よりさらに南に位置し、スヴェラストリと海を挟んだ位置に存在している。

古代遺跡が多く残されており、使用用途不明な道具が発見されることも多い。


◇ストゥル連合


北に位置する国々の集まり。

それぞれの小国が衝突や連結を繰り返している。

極寒の地を有する気候のためか、炎の魔術や雷の魔術が得意なものが多い。獣人の割合が多く、特性を生かした職業が独自に発達している様だ。


◇(ここから先判読不能)


―――――――――


【第二章・道具】


◇小衛石

触媒によく用いられる魔石を籠と布で覆い、月桂樹やイラクサ、ジュニパーベリーなど、魔除けの効果が確認される霊草で香を焚き染めた物。それ以外にも完成させるための儀式が必要とされるが専門の職人はそれを門外不出としており、垣間見る事は難しい。

非常に高価なため、スヴェラストリにおいては、よく越境をする貴族や馬車の専門業者、または商隊以外が所持することは稀。平民が所持している場合、効果の似た粗悪品や極小の本物であることが多い。


◇大衛石・衛石

大衛石は皇都にあるという極大の衛石。衛石は各領都に存在しているとされるものを示す。

場所や姿形を言いふらすことは禁じられており、それぞれの場所で違うとも言われている。


◇アサメイ(儀式剣)

30ユール未満の短剣であることが多い。先祖伝来の短剣を使用するものもいれば、自分に合わせて作成するものもいる。魔術の使用に必要不可欠と言われているが、使わなかったり指輪や杖を使う方が肌に合うというものもおり、必要不可欠と言われた所以ははっきりしていない。


◇霊草

手に入りにくいもの程効果が強大であることが多い。僻地にしか生えないもの、栽培が難しいものなどがそれに当たるが、理由は不明。


◇魔石

霊草と同じく、入手が容易でないもの程効果が高い。非常に高価な上、加工や儀式における消費(消失)が比較的激しいため、日常的な魔術にて使われるのは霊草の方が多い。


―――――――――


【第三章】


(大部分が消失しており、写本が現存しない)


―――――――――――――――


【第四章・魔獣】


◇魔獣と動物の定義

国により異なる。筆者が旅した土地では、一部の魔獣が檻に入れられ飼育されたり、率先して狩ることで家畜のように収入源としている場合もあるが、原則として魔獣はプランタとして生れ出づる為に繁殖させることが出来ない。

土中から現れるが、その場所を指定したり特定することは不可能とされ、ある程度分布が偏っている程度である。

また、決して人に懐くことがない。人に近い形の個体や人語を解する魔獣も存在するが、それは騙して捕食するためであったり、魔力や特定の感情を餌とする種族である。


一方、動物は人間と同じように親が子を産むという点で魔獣と異なる。魔獣と姿形がほぼ変わらない(あるいは魔獣がその生き物に寄せている)としてもその点で見分けることが出来る。

また、特異な魔力を生まれつき持つために、魔術によく似た現象を引き起こす種類や個体も存在する。


―――――――――――――――


【第五章・魔術】

魔術を語るということは世界の理を理解していると大言するようなものである。

そして、同じ術でも消費する触媒や呪文、行程が術者により全く違うことも散見されるために、これと断言することも難しい。

しかし、蒐集者として筆者が見聞きした現象を一部ここに記していく。


◇護身の術

最も一般的に行われている護身は、守護術を付与した魔道具を身につける事である。

セージやコルツフットなど守りの意味を持つ霊草をいくつか使用したものが一般的であるが、高度な術者は人体に直接呪いをかけていることもあるという。


◇攻撃の術

炎、水、氷、樹葉、土砂、雷など目に映るあらゆるものに魔力で干渉して行う事が最も一般的である。

得意なものと不得意なものが人によりあるが、血筋によるものか魂の資質によるものなのかは判然としていない。

また、ここに記すことがはばかられるような外法もいくつか存在する。それらを行うものは押し並べて何かを失っている事だけは確かだ。


―――――――――――――――


【第六章・__】


(これ以降の章は消失、あるいは復旧作業中である)




なんちゃって用語説明ページでした。

アリス達が普段どんな本を読んでいるのか、みたいなのを追体験できるコーナーが欲しくて……。ザ厨二。


本編の進行に合わせて随時更新予定です。

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