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146 来襲者

本日二回目の更新です。


 さてさて。

 アライグマのナワバリ争い……もとい、親子のスキンシップが達成された日から、ほんのりと家族関係は改善されたようだ。

 

 辺境伯の教育は相変わらず細やかで厳しいようだが、その合間合間にローリエ様の頭を撫でたり抱っこしている姿が見られるようになった。

 どうやら我らがお父様ズのアドバイスは、「褒めると甘やかすは違う」「スキンシップ超大事」という方向だったようだ。

 そのため厳しさは変えず、意思疎通や触れ合いを増やすことで家族として共に頑張る……という方向にシフトしたらしい。

 ローリエ様自身も「勉強を頑張ること自体は好き」と言っていたから、変に緩められるよりはこの方がきっと嬉しいんじゃないかな。

 

 さて。

 

 それを受けて、ローリエ様は短期間で格段に表情が柔らかくなった。

 

 普段はクールで無表情というのは変わらないが、なんというか……雰囲気が柔らかくなって、笑う事が多くなった気がする。

 

 そんなローリエ様を新しく発見する度に、レティシア様と一緒にむふむふするのがここ数日の日課だ。

 

 そして、ローリエ様のお母さんも変化したようだった。

 こちらはお母様とスーライトお姉様が話を聞いてくれたのだが、なんでも、責任の重い辺境伯のもとへ嫁いでくる時に「波風を立てず、何事も夫の方針に従うように」と言い含められていたらしい。

 子供たちに対する対応も心苦しく思いつつ、なにか責任あるものにしか分からないような意味があるのだろうと、諦めて従っていたらしいのだ。

 そのため、辺境伯の態度が変化した事をきっかけに話し合いを行い、安心して自らもローリエ様への対応を変化させ始めたそうだ。

 

 ……そして、メリルちゃんはと言うと。

 

「お父様! 姉上じゃなくてメリルを抱っこして!! ねえ、ねえってばぁ、なんでメリルじゃないの!?」


 ローリエ様へのご褒美抱っこにハマったらしいユークリッド辺境伯がそうしていると、その度に突っかかっていた。

 しかし……。

 

「メリル。お客様の前で大声で騒ぐのは、やめなさい」

 

 そう辺境伯が冷静に言い聞かせると、半ば呆然とし、それからぶわりと泣きながら母親の元へ走り去る……というパターンを繰り返していた。

 

 どうやら、これからは心を鬼にしてメリルちゃんのこともしっかり見る事にしたらしい。

 まずは鞭役をユークリッド辺境伯が担い、宥めて緩衝材となる飴役を母親が務めることにしたようだ。

 

 なかなか受け入れられないかもしれないが、きっとその方がメリルちゃんの為にもなるだろう。

 話し合いを覚えた今のエインズシュット家ならきっと大丈夫と信じたい。家族の意思疎通、大事。

 

 そんな風に考え事をしつつ、コニーに給仕してもらいながら桃紫コンビとお茶を飲んでいたのだが。

 

 ……ぴこり。

 

 ぴこぴこ。

 

「…………?」

 

 見間違いだろうか。

 

 中庭に設置されたお茶会のテーブルに、金色の大きなケモノ耳が生えていた。

 

 ケモっ子不足による禁断症状で、ついに幻覚でも見えだしたか……? と、ゴシゴシほぁーしてそれを注視していると……。

 

 今度は黒いケモノ耳がにょきっと生えて、二人分に増えた。

 そしてまたぴこぴこと揺れる。

 

 動揺しつつも……衝動的にそれを触る。

 

 ……もふもふのさらさらの、ふわふわだった。そして温かい。

 

「ふにゃっ!?」

 

 鳴き声もする。最近の幻覚は高性能…………って違う!!

 

「見つかっちゃいましたかぁ~」

 

 そう言ってえへへ、とテーブルから顔を出したのは。

 

 なんと、黄金の夜明け団のケモっ子……黒猫のサージュ君と金狼のユディトちゃんだった。

というわけで、来ましたw


お、おれぁもうダメだ……ケモっ子を書いてないと手が震えるんだ……:( ;´Д`;):ガクガク

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