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間違いだらけのタンテイさん  作者: 河崎 奏
2/4

悪事、千里を走るハンバーガー

投稿ペース不定期極まりません


ぶっちゃけ

結構はじめの方は急いでます(汗)


お楽しみください

中間テストが終わって、さあ!自由の身という期間がやって来た。

みんな思い思いのことをしているが、僕は高校で知り合い意気投合した友人の佐野柳介と駅前のハンバーガー屋に来ている。

「どんだけ食うんだよ……」

目の前のプレートにはチーズバーガーが山のように積まれていた。

レジの表示を見ると2000円を超えている。金持ちだな。

「ダブルチーズバーガーよりチーズバーガーの方が安いんだぜ!」

あ、いや、そういう意味では……。


柳介はいかにも体育会系の体格で裕に僕の十センチ上は越しているだろう。

そして人を惹きつける力のある笑顔に、気遣いができるとくればもう欠点を探すことが困難になってくる。

一見僕とは対照的に見えるが、実は良き好敵手である。

僕は生物や数学全般、日本史が得意だが彼は、古典に物理と数理統計が得意らしい。総合点は結果だけ見るとどんぐりの背比べというところだ。

これは学校曰く祝入学実力テストで立証済み。

「そういや俺さ、今日帰る間際聞いちゃったんだけどさ」

順調に減っていくハンバーガーを無心に見つめながら頷いた。

「生物のテスト、なくなったらしいんだよ、紛失盗難の方ね」

「は?」

なんだって?

「生物のテスト。中間の。消えたって白鳥が慌ててた」

丁寧に区切って柳介は僕に伝える。

「そっか、いい気味じゃないか」

本心のつもりだが、まるでその答えが的外れの極限にあるかのように大食漢はかぶりを振った。

「ちげえよ、蒼一郎。よぉーく考えてみ?お前さん生物係だろ?」

そう言われてハッとした。

僕らの学校ではテストが終わってから回答用紙は纏めて試験監督から係へ渡される。それを係が指定の場所まで持っていくいうシステムがあるのだ。

その回答用紙がなくなったとなれば自然と怪しいのは係の僕ということになる。

しかしーー

「僕がそんなことをやっても、何お得にもならない」

「そうだ、ごもっともなんだが、それをクラスメイト全員が理解してくれると思うか?」

思わない。

答える代わりに僕は腕を組み背もたれに寄りかかった。

そんな僕に柳介は畳み掛ける。

「今回は悪事じゃないが諺には、悪事千里を走るともいう。すぐにクラス中に広がると思うぜ」

「……だけど人の噂は七十五日ともいうよ」

楽観的な転換は、飲み物をかき回す柳介によって音を立てて斬られた。

「詭弁だな。季節が変わるまで待つっていうのか?」

ため息をつき、

「揉め事にはできるだけ関わりたくないんだ」

「頑なだな。もうすでに見方によっては当事者になっちまってんのに。この際、行けるところまで気張ってみたらいいんじゃないか?」

僕はまた唸った。


翌日、僕はいつも通り学校について、いつも通り教室までの廊下を歩いた。

だが、いざ教室に足を踏み入れた途端、複数の目がこちらに向き、そして逸らされた。それは噂話を楽しむ主婦の目だったかもしれない。異常なこの反応に僕は昨日の話を思い出した。

「悪事千里を走る、とはよく言ったものだよ……」

僕は柳介の言い草を少し真似て呟き、乾いた笑いを浮かべた。

まだまだこれからですよっ!


チャンネルはそのまま感!

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