神
天使って本当にいるの?
前日に飲みすぎたらしく、気持ちが悪くて目が覚めた。
ここはどこだろうとあたりを見回すと、この世のものではないほど美しい美女たちが僕の周りに眠っている。どうい
うことだ・・・。
頭が痛くてたまらない・・・。うぅ。
頭を抱えうずくまると、違和感に気がついた。
そう、髪の毛がほぼないのだ。
なんだか、そういえば、男と何か賭け事をしたような気がする…。
そうこうしていると美女の1人が起き「神様、おはようございます」そう僕に言ってきた。
神様!?神様ってあの神様!?誰が神様!?どうしたどうするどうなる!?
うろたえていると「ハハハッ~神様ったら面白い」そう美女が言う。
「待った!仮に僕が神様だとしたらっていう仮定もおかしいけど、君たちは何なの?召使かなにかかな?」
「召使だなんてひどい!私たちは神様に使える天使じゃないですか!」
なるほど・・・あれかな、夢かな?今日はすばらしい日じゃないか。夢だと夢の中で気づけるなんて。
「ちょっと僕を殴って見てくれないか?」そう僕が言うと
「神様を殴るだなんて恐れおおくてできません!」
確かに一理ある。じゃ自分で、と自分の頬をつねってみた。やはり痛くない!
「なんだー 夢じゃないか。」目を開けろ~目を開けろ~って言いながら僕は目に力をこめた。
やはり何かおかしい。寝ている(仮定)僕が目を開けないのだ。
どうしたもんかな~って思っているともう1人美女が起きた。
「あ、神様おはようございます。」確かにハーレムみたいなことにならないかなぁって夢を見たこともあったさ。あ
ぁ、あったさ。
でもここまで手の込んだ夢と分かっている夢を見続けるのは嫌なんだけどなぁ・・・。
ところ変わってこちらは下界。
髪の毛のふっさふっさのおじいさんがいました。
「いや~いい日だね?こんなに晴れてるのは神様のおかげだね?まだあの子は寝てるのかな?」
なにやら不穏な雰囲気です。
「女神的にいうと~なんでこんな若い姿なのか、神わかる~?不思議なんですけど~?」
神と言われて返事をしたのは髪の毛がふっさふっさのおじいさんでした。
「わしの好みじゃね?わし、若い子好きじゃん?」
「年相応の夫婦が良かったんですけど~?これじゃ補導されちゃうっていうか~?」
「ふぉっふぉっふぉ。孫ってことにしとけ!」
そんな会話が現在の神様の元へと届く。
神とは便利なもので聞きたい事、聞いておかねばならぬことを地上などで言われると耳にはいってくるのだ。
「えええ、おっさんなにしてんの!?僕の人生どうしてくれんだよ!ふっざけんなよ!」
そう言いながらあちらこちらうろうろした。
あぁ、そういえば。
昨日の居酒屋で「ネ申」って言う奴がいてからかってたような気がする・・・。
なんか「ワシ「ネ申」だから明日の天気くらい変えられるよ?」って言ってたから大雪にしてみろよ。とか言ってた
気がする・・・。僕はなんてことを・・・。でも大雪にはなってないな?どうなってるんだ・・・。
「なぁなぁ、これってなんでハゲてんの?なんでここにいない人の話し声聞こえてるの??」
そう天使たちに詰め寄った、神の特権じゃないですか、これからは神として大いにがんばるぞぃ。って言ってるの昨
日見てますから、安心してますよ。
「でも頬つねっても痛くないよ??」「そりゃぁ神ですから。」
即答かよ・・・。
「まぁあの子も気の毒だけどワシの頃から比べたらちょ~かわいい天使ばっかだし?とっかえひっかえってやつじゃ
ん??ウラヤマピー!」
「ネ申はなんで若くならなかったの~?」
「ぇ、だって・・・その方が女神ちゃん萌えるでしょ?」
「わかってるぅ~~~~!!!」
と言う会話も筒抜けだった。
ま、いっかなハーレムだし。
ハゲてっけど。
end
天使ってやっぱ美人なんだね。