知能を持つモンスター
さて、挨拶は省略していきます。
タイトルの通り、『人間並の知能を持ったモンスター』について、思ったことを述べていこうと思います。
で、これなのですが、一体何をもってこういった表現をしているのでしょうか?
脳の大きさ? 行動からの予想? まあ、それはいいとします。
問題なのは、『人間以上の能力を持っていて、なおかつ人並みの知能があるにも関わらず人に倒されるモンスターがいること』ですよ。
例えば『狼』、ゲームやファンタジー風にいうなら『ウルフ』でしょうか。これが人間並の知能を持っていたとします。
さて問います。このモンスター、人間にやられると思いますか? ああ、一対一です。自分は思いませんね。
その人並みの頭脳(笑)が『本能に従って活かされる』のか『理性を以て活かされる』のかは知りませんが、今回は前者のケースで話しましょう。
で、この『人並み』についても色々と言いたいことはありますが、それは後で述べるとして、何故やられないと思ったか。
当然、多少人が鍛えたところで、生物としてのスペックが段違いだからです。
よく考えてみてください。それなりに大きい体で、鋭い爪や牙をもつ、運動能力そのものが違う生物が、人間に負けると思いますか? 人が多少鍛錬を積んだところで、その差が埋まるとは思えません。
まあ、『魔力が大きいから魔法で倒せる』とか、『魔法で運動能力強化してるから』とか抜け道は色々ありますが、そういった能力を人間が持っているとして、それにいつまでも気づかないバカがいるでしょうか?
自分がモンスターなら、絶対に群れで行動します。ぶっちゃけ、どれほど強かろうと数で押しきれば間違いなく勝てますし、そもそも群れモンスターの中に飛び込んでくるバカはいません(よほど強くない限りは)。
つまり、少ない群れ、もしくは一匹狼なモンスターじゃない限りは、『人並み知能モンスター』が『人間』に負けることはまずないわけです。ああ、超強い力をもってますタイプの人間でも勝てますね。どういう説明をするつもりかは知りませんが。
だってそうでしょう? 生まれてすぐに愛を受け、ぬくぬくと危険のないヌルい生活を送ってきた人間と、生きるか死ぬかのサバイバル生活を、生まれたときから送ってきたモンスターとでは、戦闘能力の格が違います。
確実に殺す方法を身につけ、数で押しきることを覚え、強大な敵には近づかない。野生ならこれを徹底するはずなのですから。
人間が勝つことなんて、それこそ『なんか魔力とか薬とかでめっちゃ強いんで^^』ぐらいじゃないとまずないはずなんです。
で、『知能』に関してですが、その人並みというにも色々あります。
例えば『チンパンジー』は、小学四年生ぐらいの知能があると言われています。これは人並み。
犬も人の言葉を解します。これも人並みと言えるでしょうか。
さて、物語の作者が考えている『人並み』とは、どの程度のレベルのことをいうのでしょうか?
小学生? 中学生? 高校生? それとも人の言葉を解する程度?
ここらへん、かなり差があるので、よく考えてください。戦術にも関係しますし、人が勝てるレベルはせいぜい『小学生』レベルでしょうし。人語を解する程度なら、もう『○○は人語を解する程度には頭がいい』と書いた方が無難です。
要するに、『知能をもつモンスター』が人間と戦った場合の勝敗は、普通ならモンスターに軍配が上がるということです。
ちなみに、『話し合えば理解してもらえる』『利害の一致で協力できる』なんてことも不可能だと思ってください。
もしも生死をかけたサバイバルを生き抜いてきた中で、そんな言葉をかけてくる異形の生物(モンスター視点の人間)がいたとして、あなたは耳を傾けますか?
わかりやすく言いましょう。『ゴキブリ(擬人化)(グロい)』に殺されまくってきた中で、たまたま一匹がこのように話しかけてきたとしたら、あなたはどうしますか? 逃げますよね。力に自信があるなら倒しますよね。
そういうことです。あ、『俺ゴキブリ好きだから』とかいう揚げ足取りはいいです。今この話に関係ありませんよ。
まあ、中には共存関係になりたいと考えるモンスターもいるのでしょうけど、そんなのは稀中の稀、激レアな思想をもった、まず会えない個体でしょうし、運命力をもった『主人公』でもないと会えないでしょうね。
とまあ、要するに、人並みの知能とか軽々しく使うと、のちのちこういった事情に突っ込まれますよということを言いたかったのです。
異論、反論ある方はどうぞ感想までお越しください。あくまでもこれは自分個人の思想であり、論理に色々と穴があると思いますので。
それを理由に逃げることなどしませんよー。否定するというのは、否定されるということですし。当然、その覚悟もあります。
追記 人の言葉を解する程度と書いてしまいましたが、この時点で既に図抜けた頭脳を持っている可能性が高いです。
なぜなら、『他言語』を解しているからです。おそらく、現代のそこらの学生の、必修科目の『英語』ですら、会話にならないことの方が多いでしょうから、それを理解できるだけの知能はあると考えるべきでした。