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神と魔王と人類と  作者: 高橋太郎
第三章 歓迎
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その12

「やだなー、先輩。そんなに誉めないで下さいよ~」

 明らかに皮肉交じりの紹介を受けた筈なのに、怖ろしく上機嫌な調子でクーロンは本気で照れる。

「断じて誉めてなどいないから。俺にこう云わせる君が冗談抜きで空恐ろしいから」

 リオンは苦々しい表情を浮かべる。「魔王の俺がなんでこんな思いをせんとならんワケだ。不条理すぎる。……ん? レクサール、さっきから黙り込んで何かあったかい?」

 クーロンを見てからずっと黙り込んでいたレクサールに不審を抱き、リオンは首を傾げた。

 だが、レクサールはそれどころではなかった。

「……なんで、神族なのに魔力を放っているんだ……?」

 あり得ぬ現象を目の当たりにして、理解に苦しみレクサールは絶句していたのだ。

「……ほぅ」

 興味深そうにリオンの目が爛々と輝いた。

「一見で俺様の力を見抜くとは、これは凄い逸材ですね、先輩」

 如何にも嬉しそうにクーロンははしゃいだ。

「もったい付けずに答えを云えば、クーロン君の実家は魔術と愛を司る家柄でね。唯一例外的に奇跡と魔術を使いこなす神族だ。まあ、魔王程ではないが、一門の中でも上位に立つ者は上位魔族すら敵わない腕前だ。彼はその中でも白眉と云われる天才、魔族の方が多いこの学園の中で俺に次ぐ腕前じゃないかな?」

 先程までの嫌味っぽい口調から、打って変わって真面目な表情でリオンは論評する。

「いやあ、それ程でもないですがね」

 吃驚するぐらい照れまくったクーロンはニコニコ笑いながら上機嫌に再び謙遜した。

「……まあ、今度のは本気で誉めているから良いんだが、どうにも調子が狂うな」

 胡乱げな表情でリオンはクーロンを見据えた。

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