その7
「別に構わないんだけどな。君達の月旦評を聞いているのも面白い。聖リュニヴェールだと、そんなにぶっ飛んだ逸材は皆無だったからなあ」
レクサールはしみじみと言った。
「どちらかと云えば、聖リュニヴェールだと人知れず埋もれているんだろうがな。一万を超す生徒がいるマンモス学校にうちより逸材が少ないとかあり得ない」
リオンははっきりきっぱりと断言して見せた。
「……いやあ、まともじゃない人材という意味では、うちの方が勝てるかも知れませんよ、先輩」
何とも言えない雰囲気を漂わせながら、闇飛は影の中から返事をした。
「……あー、うちの経営方針からすると、それもあり得る、のか……」
リオンにしては珍しく力なくうなだれた。
「経営方針?」
「……すぐに分かりますよ。もう、寮に着きます」
闇飛の言葉通り、図書館棟の端の向こう側に、やはり同じかそれ以上の建築物がレクサールの目に飛び込んできた。
「……大きいな」
前の学校ですらお目に掛からない規模の寮を見て、レクサールは言葉を失った。
「一応、最大で全校生徒の三分の二は収容できる最大規模の寮だからな。東と西の寮はその先にある部活棟の関係者優先と云う大原則に加えて、こっちより手狭だ。ま、付け加えれば職員独身寮も食事の関係でここと繋がっているから大きくもなる」
リオンは冷静に説明してのけた。
「職員寮もくっついているのかい?」
不思議に思いレクサールは首を傾げる。「色々と問題が起きるような気がするんだが?」




