表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神と魔王と人類と  作者: 高橋太郎
第二章 案内
61/723

その20

「大体想像はつくんだが、初めての場所だから無理はしないでおくよ。掲示板でも見て時間を潰すさ」

 レクサールは然う言うと、掲示板に目を向けた。

「今日のところは一応まだ客人だからねえ、レクサールは。流石に、手持無沙汰にさせるのは忍びない。闇飛君、済まないが暫くレクサールに付き添っていてくれ」

 リオンはそう指示すると、「それじゃ、速攻で迎えに来よう」と、玄関を飛び出すと、凄い勢いで駆け去って行った。

「そこまでして貰うこともないんだがなあ」

 その行動を見て、レクサールは申し訳なさそうな表情を浮かべた。

「……先程の風紀委員の動きからしてみても、不審者として認識される可能性があれば」

 困った表情を浮かべるレクサールに訥々と闇飛は語りかけた。

「ああ、成程。そりゃ、配慮するか」

 その台詞でレクサールは大いに納得した。

 レクサールは唯の人間である。

 確かにある種の異能を持ってはいるが、それを使って刺激の溢れる人生を送りたいなどとは一切思っていない、それこそ普通の人間である。

 他に喰っていく手段を思い浮かべられない、むしろ選べないだけの持たざる者である。

 故に、今日みたいな平穏とはほど遠い一日を好んで選ぼうとは思わなかった。

「……先輩は魔王ですから、そこら辺の機微はあっさりと見透かしてきます……」

 レクサールの心中を見透かしたのか、闇飛はぽつりと言った。

「どういうことだい?」

 闇飛の言葉に興味を引かれ、レクサールは引き込まれるかのように質問した。

「魔族は人の欲望を利用し、堕落させるのが本能の様なもの。それを統べる魔王ならば、猶更です。ただし、ヴァシュタール先輩はある意味で良心的ですらありますが」

 抑揚のない声で闇飛はレクサールに言った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ