その10
「どういうことだい?」
力を制限されることと己の身を守るが一体何の繋がりがあるのかぴんとこなかった為、レクサールは首を捻った。
「自分の身を自分で守れないだろう? 称号持ちの魔王の身の安全を図るならば、いざという時に力を解放できる仕組みがなければ、どう考えても自殺行為だろうに」
何を言っているんだという表情を浮かべながらも、リオンはレクサールに対してちゃんと答えを言った。
「……ああ、然う云う……」
本末転倒とも言える状況を聞き、レクサールは絶句した。
「学園やこの街にはうちの郎党やらあっちゃんの家の一門衆やら、リサ姉の使徒や眷属が多く居るけど、だからといって、それにおんぶにだっこって状態もどうかと思うんだけどねえ」
リオンは一つ大きな溜息を付き、「……まあ、姉さんがやり過ぎた所為で、俺には自重しろという意味合いを持たせた状況なのは否めないけどさ……」と、大体の所を推測して見せた。
「そいつは御愁傷様で。今までの話からすると、この学園に所属しているのは君の一門の郎党や、明神会長の一門、学園長の使徒や眷属が中心になるのか」
レクサールは導き出された結論をリオンに確認した。
「あとは、姉さん達の時代に憧れを覚えた武辺者かな? 対抗戦に力を入れていた関係で、学園関係者に武門が増えたからねえ」
それに対して、肩を竦ませながらリオンは補足する。
「ふむ。……ところで、今まであった方々以上に凄い人たちはまだ存在しているのかな?」
不安そうな表情を浮かべ、レクサールはリオンに尋ねる。「流石にこれ以上は俺も一杯一杯で、精神が持ち堪えられそうにもないんだが……」




