その27
「ま、リサ姉のところも脳筋集団だから類友だな。と、云ったものの……うちの郎党は本来そうでも無いはずなのだがなあ……? 姉さんによる作為的なモノを感じる……」
頭を抱えながらも、何か考えを纏めるかの様に、ぶつぶつとリオンは呟きだした。
「あれ、予測外の相手がダメージ受けてる?!」
外野二人が妙な凹み方をしているのを見て、アールマティは困惑した。
「ほっときなさいな。良い薬ですわ」
サン・シールは見もせずにあっさりと流し、「次からは気を付けて下さいませ」と、締めた。
「はい」
しょんぼりしながら、アールマティは素直に答えた。
「ははは、これで一件落着だな! で、俺達はそろそろ学園長室に向かいたいのだが、宜しいかな?」
心機一転、先程までのことがなかったかの様に明るい声色でリオンは風紀委員長に向かって尋ねる。
「どうぞ、どうぞ。後はボクが何とかするから、二人は先に行って下さいな」
アールマティは明るく答える。
「委員長?!」
「まあ、ボクの失策だからね。リオン君に借りを作りたくはないけど、致し方なし。それに、これ以上ごたごたすると寮での歓迎会の予定も狂うし。ボクの顔に免じて、ここは仕切らせて貰うよ」
不満を言い募ろうとするサン・シールを制し、アールマティは道を開かせる。「明神君にも手数を掛けさせて申し訳なかったね」
「構わない。これも私の仕事の一つだ」
顔色一つ変えず、冷徹な声で暁生は言った。
「それでは、皆様、後ほど。ごきげんよう~」
風紀委員と最初に遭遇したときと同じぐらい軽薄な態度でリオンは笑いかけ、レクサールに目線を飛ばした。




