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その24
「転校生の情報を伏せてみました、てへっ」
「そのネタはさっきアンヌがやりましたわ、委員長」
可愛く舌を出してウィンクをするアールマティに、真顔でサン・シールは突っ込みを入れた。
「……もしかして、外した?」
茹で蛸の様に顔を真っ赤にして、アールマティはその場でしゃがみ込む。「やーらーかーしーたー! 上手くごまかせたと思ったのに~!」
「似合わない事をするからですわ」
やや呆れ気味の表情でサン・シールは溜息を付いた。
「既に誤魔化そうとする時点で何か間違っていると思うがね?」
冷静な態度で暁生は指摘する。「それで、何をやろうとしていたのだね? 察するところ、これと同じ様な思考に見えるが?」
「せめて人称代名詞にしてくれよ~。流石にモノ扱いは切なくて孤独死するよ、あっちゃん?」
リオンはこれ扱いされたことに対して抗議をした。
「その程度で魔王が死ぬなら苦労はしませんわ」
「まあ、ヴァシュタール君がその程度で死ぬならあたしたちの仕事量が吃驚するぐらい減っている筈だよね~」
風紀委員の二人の突っ込みに、
「面目次第も無く」
と、あっさりリオンは引いた。
「……リオン、あからさまな助け船は止めておけ。ばらしても問題ない隠し事はさっさと話させるに限る」
明らかに話を脱線させようとしている親友をばっさりと暁生は切り捨てた。




