その23
「い、委員長!?」
サン・シールが驚きの悲鳴を上げる。「何事ですの?!」
「あー、うん。何から云えば良いのかな、こういう場合……」
委員長と呼ばれた女性は居心地の悪そうな表情を浮かべ、途方に暮れた。
「思ったままを正直に云えば良いんじゃないのかねえ、アールマティ女史」
リオンは静かに助言する。
「あ、リオン君。ボクの所為で迷惑掛けたみたいで、申し訳ない」
アールマティは深々と頭を下げた。
「なに、何時もはこちらが迷惑を掛けている側だ。気にしないでくれ」
リオンは軽やかに笑い飛ばす。「それで、何を云おうとしていたんだい? 結果的に俺達の助け船になる内容だと凄く嬉しいんだけどね」
「あー、うん。結果的には君への支援になる、かな?」
何とも言えない表情を浮かべ、アールマティは返事をする。
「左様で御座いますか。ならば、引き下がり見守らせていただきましょう」
恭しく一礼すると、レクサールに目配せしてリオンは暁生の後ろに下がった。
レクサールもそれを見てリオンの横へと引き下がる。
「それで、アールマティちゃん。何が御免なの?」
いの一番に声を掛けたのはアンヌだった。
「あー、うん。そのー、なんというか、ね。慣れない事はするものじゃないなあ、と思ったりしているところです、はい」
大きな身体を小さくしながら、言い辛そうに言葉を選ぶ。「アンヌさんに喜んで貰おうと思ってね。ちょっと、サプライズを企画しようかなあ、って思いまして」
「それで?」
言い淀むアールマティに平坦な声でサン・シールは先を促した。




