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神と魔王と人類と  作者: 高橋太郎
プロローグ
2/723

その2

「まあまあ、イシュタルちゃん。そんな云い方したら、リオンちゃんだって答えにくいでしょう?」

 おっとりとした妙齢(みょうれい)の女性が、取りなす様にイシュタルに言った。

「流石リサ姉、話が分かる!」

 リオンは我が意を得たりとばかりに(さけ)んだ。

「でも、ちゃんとした説明しなきゃ駄目よ?」

 リサは泣く子ですら(だま)りそうな殺気を飛ばし、リオンを見据(みす)える。

「おおぅ」

 やぶ蛇を突いたとばかりにリオンは天を(あお)いだ。

「まあ、私だってリオンが大したことでもないのに労力を無駄(むだ)(づか)いするとは思ってないわよ? ちゃんと理由があるのは想像がつくのだけれど、履歴書(りれきしょ)からそれが読み取れないのはねえ」

 イシュタルは履歴書を今一度(なが)めてから溜息を付く。「それで、何処(どこ)が面白いのかしら?」

「ですから、あらゆる教科で優秀な成績を残しているところですよ。俺の事信じているんなら、ちゃんと資料は読んで下さいよ、姉さん」

 肩を(すく)めながら、リオンは中半(なかば)(あき)れた口調(くちょう)で言った。

「リオンちゃん。誰もが貴方(あなた)ぐらいの読解力があると思って貰っては困るのよ? 私たちだって確かに優秀ですけれど、貴方と同じ発想ができるかどうかはまた別問題なのですからね」

 たしなめる様にリサはリオンを(さと)す。

「はーい。それでは成績表を御覧(ごらん)下さい。何かおかしいと思いませんか?」

 リオンは今一度、二人に問いかけた。

「全教科で点数良いだけじゃない」

 つまらなそうにイシュタルは答える。

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