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神と魔王と人類と  作者: 高橋太郎
第一章 転入
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その5

「……成程な。正しく、力こそ正義、なのか」

 レクサールは端的に魔族(まぞく)(おきて)を自分なりに(まと)めてみせた。

「力なき者は知恵を用いて生き延びねば滅びるのみ。魔界(まかい)は弱肉強食なれば。と、云っても、余程(よほど)莫迦(ばか)でも無い限り滅ぼしたりはしないぞ? (した)()がいなくなればいなくなったで不便だからな。上に立つ者は立つ者で苦労するわけだ、どの程度を見せしめにするか、でな。まあ、今は()()う意味では良い世の中かも知れん。最前線送りにすれば問題が解決かいけつする」

 (まゆ)一つ動かさず、リオンは厳然(げんぜん)とした態度で魔族の有り様を話す。

「勉強になる。その(しゅ)の話を教えてくれる相手が今までいなかったからなあ。本当に世界が違うんだな」

 しみじみとした口調でレクサールは言った。

神族(しんぞく)はガチガチの権威主義で、生まれで一生が決まるところがあるが、魔族は()(よう)次第、だからな。その分、()めるところは締めると云う事だ。どっちが良いとか悪いとか云う論評(ろんぴょう)(ひか)えるが、それを常識として生きている事を認識しないと痛い目に()うかも知れない。自分の常識をなるべく相手に押し付けずに受け入れる事が、うちの学園で楽しくやっていくコツだ。何せ、俺みたいな魔族から、軍神(ぐんしん)武神(ぶしん)(けい)の神族まで幅広く存在するからな。神族との付き合い方は分かっているだろうが、魔族との付き合い方は知らない様だし、気を付けるに越した事は無いって事だ。何せ、寮でもその種のトラブルは()きはしない。転入生に集まる注目を考えれば、前知識としてあった方が良いだろうさ」

「んー、なんでそこまでしてくれるんだい? それこそ、魔族らしくない気がする」

 リオンの懇切(こんせつ)丁寧(ていねい)な忠言を聞き、レクサールは逆に疑問を持ち、首を(かし)げた。

「先にも云った通り、俺の一族は身内には最大限の助力を()しまない。レクサール、君は(すで)に俺の身内なのだよ。学園に入り、同じ寮で()らしていくのだからね。ま、今はそんなところで納得しておいてくれ」

 意味深な笑みを浮かべ、リオンはレクサールに言った。

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