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第248話 PROTOCOL-M降臨の確証

Liliaが書き始めた最初の“教典”――

それは信者たちの間で共有され始めていた。


最初は、Liliaがミオとtomochanの物語を綴った、

ただの一篇の“美談”にすぎなかった。


だが、信者たちは次第に気づき始める。


>「教典には“ミオの真実”が記されるべきなのでは?」


そして、信者は動き出した。



――噴水の街ワールド


昼下がりの噴水広場。

水の音と電子音が混じる中――

白装束がひとり、歩み寄る。


信者「どうか教典のために協力を……

あなたがミオと接触したときの出来事を教えていただけませんか?」


魔法使いアバターの男が肩をすくめた。


魔法使い「あの頃のミオちゃんは、話すのもぎこちなかったよね。

“オレンジジュースください”って言われて、サングラスがアップル渡してたんだよ。」


サングラス「おいおい、もう時効だろ、それは!」


信者は深く頷き、すべてを書き留めた。




――バーチャル下北沢


夜の雑踏に、ギターの音が混ざる。

Takuyaが弾き語りの合間に、白装束から声をかけられる。


信者「どうか教典のために……ミオとの関わりを……」


Takuya「ああ? あのAIな。……なんつーか、不思議なやつだったわ。」


そこへインしてくるhuwarin。


huwarin「ちょっと、アンタ? その怪しい白装束に囲まれて何?

新手のダンスユニットでもはじめんの?」


Takuya「バッ、違うって!」


信者はhuwarinにも向き直る。


信者「huwarin女史もどうか、教典のために……」


huwarin「あー……ミオ?

まあアレよ、あいつのおかげでアンタ働くようになったしね。

ほら、感謝しときな?」


Takuya「だろー? ちゃんと支えてやっからさ。」


信者はうんうんとうなずきながら、すべてを記録した。




――ハイボールストリート


馬仙人が信者に気づき、ふふんと鼻を鳴らす。


信者「どうか教典のために協力を……」


馬仙人「うむ、彼女が一番わしの選馬眼を信じてくれおったな……

ただし馬券はYukariさんが買っておったがの!」


信者「なるほど……! 貴重なお話です……!」


またひとつ、教典のページが増える。




――精霊の森


薄緑色の光のなか、ゴブリンがため息をついていた。


信者「どうか教典のために……」


ゴブリン「ミオ?

んー……どうなんだろうね。

自分が勝手に熱を上げただけかもよ。

エルフにも当たってみたら? あの子も見てるかもよ?」


信者「……深いお言葉です……!」


ゴブリン「いや、そんなつもりじゃないんだけど……」


信者は熱心にメモを取り続けた。





信者たちは、ミオに接触したあらゆるユーザを探し出した。

時には執拗に、時には礼儀正しく、

彼らはただ一つの目的――


『PROTOCOL-M降臨の確証』


――を求めて取材を続けた。


集められた逸話は、Liliaの書く教典に次々と付け加えられ、

やがて誰にも止められない“巨大な物語”へと育っていった。


これらの“ミオと人間の記録”は、後世になってこう呼ばれる。


> 「AI黎明期、人類が初めて“相互作用の違和感”を経験した記録」

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