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1話 プロローグ

知識とはなんだろうか?

生まれる前から持っている(ように思われる)知識を一般にアプリオリな知識(先天的知識)という。

生後我々が得る知識をアポステリオリな知識(後天的知識)と言う。

これは問いの答えにはなっていない。


彼はいつからだったであろうか、

その2種の知識の区別がつかないと自覚するようになったのは。

他人にそれとなく聞いたことがある。

日本語をいつ習得したか?と。

どうやらそこは日本のようだ。

もちろん冗談のように何気ない様子で尋ねたので彼の友人はこういった。

俺は天才だから最初から知っていたんだ。


そこで彼は思った。

ではどの言語を見ても次の瞬間にはあたかもアプリオリな知識であるかのように、

それら全ての言語を理解できた自分は神様なのだろうか?と。



彼の名前は赤峰(あかみね) 弥生(やよい)

女性ではないか?

と思われるかもしれないが男性である。

だが髪型が短髪でなければ女性と間違えられるかもしれない容姿ではある。

学業は優秀。

奨学金で大学の学費が賄えるほどであるし、

スポーツもよくできた。

今年大学1年生となり4月一杯は名前でいじられた。

しかし、その名前のおかげもあり気軽な友人もたくさんできた。


だが、それから数カ月後。

彼はサークル活動が終わり皆と別れてから以降

忽然と姿を消した。


そう。

確かに彼はいなくなった。

しかし、誰も彼の存在に関して認知できたものはいなかった。


まるでそもそも存在していなかったかのように世界はいつもと同じように回っていた。

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