幼馴染とデート
そして一週間後、僕はお馴染みとなった場所で明日菜を待っている。
今日は明日菜とのデートの日だ。
「ごめーんちょっと遅れちゃった。」
「全然遅れてないよ。たったの5分遅れただけじゃん。」
「5分は結構遅れてると思うんだけど………。」
「まあそれはいいんだよ。明日菜は今日、どこに行きたいの?」
「動物園!」
「動物園?そういえば明日菜って動物好きだったよね。」
「そう!あたし、初めてデートをするときは動物園って決めてたくらい好きだもん!」
「それじゃ動物園にレッツラゴーだ。」
「おー!」
そして僕達は動物園についた。
「この動物園も久しぶりに来たねぇ。確か幼稚園の遠足のとき以来だったっけな。」
「そうなの?あたしは年一の割合で来てるよ。」
「年一の割合で…………。相変わらず動物好きだねぇ。」
「ふふん、まあね!」
「それじゃ早速動物を見に行こうか。」
「賛成!」
僕達はチケットを買って中に入った。
「明日菜。最初は何見たい?」
「コアラ!あたしの一番好きな動物!」
「いきなり一番好きな動物か………。そういえば明日菜って好きな食べ物は一番最初に食べるタイプだったな。」
「まあいいじゃん。」
「そうだな。見る順番なんてないしどういう感じで見るかは人それぞれだしな。」
僕と明日菜はコアラのいるところに向かった。
「う~、ヤッバイコアラ何回見てもちょ~かわいい~♥️」
「うーん久しぶりに見たが確かにかわいい。それにしてもよく寝てるなぁ。」
「コアラって1日のほとんどを寝て過ごしてるからね。」
そういえばそんなことをクイズ番組かなにかで聞いたことあるな。
「次は何を見に行くんだ?」
「次はねぇ、うーん………シマウマ!」
そんな感じで僕と明日菜は動物を見て回っていた。
僕がライオンに吠えられたり夫婦のゴリラが喧嘩していて奥さんゴリラが亭主ゴリラをワンパンでK.O.したりカバや象の食事の様子を見たりといろいろした。
そしてお昼時、僕と明日菜は園内の食事処でご飯を注文していた。
明日菜のご飯はもう到着してたが僕の頼んでいたものはまだ出来ていなかった。
そして僕の頼んだ料理が出来たので受け取りに行ったが席に戻ると2人の男が明日菜に声をかけていた。
「君可愛いじゃん。」
「あらそう。それで?」
「こんなとこに1人でいないで俺らと一緒に遊ぼうぜ。」
「彼氏を待ってるんで。」
「彼氏?へっその彼氏なんかより俺らのほうがずっといいって。」
「そうそう、さ、俺らと一緒に行こうぜ。」
明日菜はナンパされていた。
確かに明日菜は可愛いからナンパされてもおかしくないな。
「あの~。」
「あ?」
「何?君。」
「僕、その子の……」
「男はお呼びじゃねーんだよ。さっさと失せろ。」
僕まだ喋ってる途中なのに……。
「その人あたしの彼氏なんだけど。」
「は?こいつが?」
「あり得ないっしょ。君みたいな美人とこんな陰キャ臭いやつがアベックな訳ないじゃん。」
「分かった。彼氏のふりしようとしてるんだろ。で君もそれに乗っかって俺たちを諦めさせようとしていると。」
「残念だったね!君らの浅はかな考えなんてお見通しなんだよ!」
「あたし達は本当のカップルよ?信じられないなら証拠でも見せましょうか?」
どうやって見せるんだろ?
そう考えていると明日菜が僕の目の前に来た。
「んっ………。」
…………えッ!?!?!?!?!?!?!?!?
ぼ、ぼ、僕、あ、明日菜にキ、キスされた!?
「どう?これであたし達が本当のカップルだって分かってくれた?分かってくれたなら何処かに消えてくれる?」
「「あ………はい………。」」
そう言ってナンパ男達は何処かに行った。
「さあ、食べましょ。」
「あ、うん………。」
明日菜はそう言ったが僕は明日菜にキスされたことで放心状態になっていた。
結局僕はご飯を食べ終わった後もずっと放心してしまいデートが終わって家に帰ってからようやく正気に戻った。
その日の晩ご飯は味がわからなかった。
因みに明日菜は冷静に振る舞っていましたが内心では翔吾た全く同じ状態になっていました。そして翔吾と同じように家に帰ってから正気に戻りご飯の味もしなかったそうです。
作者は女心をあまり理解してないので変なところがあったらいつでも指摘してください。




