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爆縮と体温の機知(13)

太陽を向くもの

向日葵は太陽の方を向く

監視しているようでいて

目と目で見つめ合うような

緩やかな昼間を過ごしている

俯いているあの個体も

朝日が早く登るから

身体が反応すると

昼頃には朝を忘れたほどに

凛と成っている

それでいいのだろうと思う


蝉の抜け殻を三個ほど眺め歩き

氷菓子を買って帰る時に

ただ真っ直ぐな陰を見ながら

その足跡の無さを

上にしか伸びぬ性質を

憧れに似た感情を持って学び取る


片手のビニール袋が

無風でも揺らいでいる

あれも存在である

個体として在り続け

己の時間が終われば

種となって溢れ落ちる

答えとしては簡単で明確だが

実行するには難しい


持ち物が一つしか無いから

全てを濃縮して一生を終え

次の個体へと託す

情熱と云えば情熱だろう

空きの必要な生命体には

要らない考えかもしれないが

あれを真似てこそ

納得できる者になるのではないか





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