20話:想像以上の震災による液状化被害
東日本大震災に対する世界各国の行動や援助などについて、東出芳子は、人の生き方の本質に迫るような人々の行動を残らずメモしようと取りつかれたように、休まず、書き続けた。これが、良い小説を書く上で必要不可欠だからだった。その後、東日本大震災をめぐる物語の構想を練り始めた。修善寺の介護施設でも大きな揺れを感じたが、大きな被害はなく関係者たちは、胸をなでおろした。
しかし、念のため、建設してくれた業者に、詳しく建物被害状況を調査してもらい、修理した方が良いところを点検して100万円で、入居者が移動することなくすべて修理してもらえることになった。その後、東京電力福島第一原子炉で、冷却用の電源が津波で破壊されて、炉心溶融が起こり、テレビで原子炉のある建物が爆発する映像がながされた。それを見た瞬間、背筋が凍り付いた。
首都圏でも古いビルで耐震が十分に行われてないビルでは亀裂が入ったり、ビルから多くの建物破片が地上に降り注いだ。 その後の液状化により大きく傾く例が多発し、23,000軒を超える住宅が被害を受けています。どれほど耐震性の高い家でも、その下の地盤が軟弱で あれば、液状化現象を起こし家が傾いたり沈んだりします。地震による最大の危険は液状化と言っても過言ではありません。
東日本大震災では特に、千葉県浦安市など湾岸地区、内陸部でも埼玉県久喜市のような田んぼを埋め立てた土地においての被害が大きかった。地面から水があふれ出し道路が水浸しになったり、電柱が倒れてしまう、家が大きく傾いてしまうなどの被害が多数報告された。しかし一方で液状化地域にあり、隣の家が液状化により大きな被害を受けているにも関わらず、被害の程度が小さい家の存在も報告されてた。
これらの家は天然砕石を用いた地盤改良によって対策を打っていた。対岸の横浜エリアでは、内陸部の都筑区の鶴見川沿いの工場横の道が陥没。神奈川区のポートサイドエリアで歩道のタイルの乱れ。マンション周辺の沈下。西区のダイエー付近のひび割れ。マリノスタウンの歩道が凸凹になった。いずれも液状化によるものではなく、振動でアスファルト下の土砂に空洞ができ沈下したもの。
ある地盤の専門家の先生が「今回の震災で横浜市は情報を出し渋った。市に責任が及ぶのを避けてように見える。逆に県が調査して市に教えるケースも多い」と話した。港北区では、液状化が予想されていなかった旧沼地の小机、周辺宅地で建物等の傾き、液状化により沈下。中区では、本牧で噴砂、水道管の断絶。関内、中華街は液状化ではないひび割れ、陥没などを散見された。金沢区柴町および福浦に大きな沈下や隆起が見られた。
しかし横浜全体は大きく沈んでいた。その中で比較的情報をくれたのが横浜市環境創造局・環境保全部。大気汚染・水質調査・地質調査等の一環で、水・土環境課が地盤の沈下調査を行なっている。地盤の沈下と言っても本来、地下水の過剰なくみ上げによる公害としての地盤沈下が対象。地盤が昔から弱いとされる市内の約350ヶ所に水準点を置き、毎年冬季に調査し8月に公表。ふ頭や金沢区の被害地点を含む新しい埋立地は、自然に沈下する場所なので監視されていない。
「8月の発表では、地下水による沈下と地震による沈下は区別なく客観的な数値に表れます。でも、国土地理院の日本水準原点が24ミリ「2.4センチ」下がったのだから、横浜でもどこもそれ以上に下がっているでしょう」と担当者。動くことはないとされていた地図測量の高さの原点が動いたのは、関東大震災以来だそうだ。今回の震災で、柔らかい地盤のさらに下方にある何百万年前の強固な基盤がそっくり下がる地殻変動が起こったという。
「なお、この情報は、『はまれぽ.com』の情報を参照させていただきました」。
臨港パークの場所は、ご存知パシフィコ横浜の裏手。海沿いは親水護岸になっていて、スロープと階段で波打ち際まで降りることもできる。臨港パークの指定管理者はパシフィコ横浜だが、おおもとは港湾局・賑わい振興課。担当者も「弧の真ん中あたりが目分量で20から30センチ下がった印象」と言う。その以外、被害を受けた施設は、「臨港パーク」のほか「大黒ふ頭『岸壁とヤードの間に段差』」「臨港幹線みなとみらい橋『舗装陥没等』」。
その他「大さん橋『車道部の段差』」「新港パーク『護岸の陥没』」「大黒海づり施設『桟橋の歪み等』」だ。なお、横浜みなとみらい地区の高層マンション群の被害は、どうだったのかと心配された人も多かったでしょう。しかし、以前、関東大震災の多くのがれきを埋め建ててできたのが山下公園です。そういうことから、こうした大地震の被害を最小限に食い止めるため、さまざまな防災対策が講じられていた。みなとみらい地区では、1983年の着工段階から耐震性を考えた街づくりが進められた。
埋め立てて作られた土地が多いため、地震が起こった場合、液状化や地盤沈下などの被害が予想される。そこで、宅地や道路の造成といった街の基盤整備段階において、被害を少なくするための地盤改良が行われた。宅地については「サンドドレーン工法」を採用。これは、砂の杭を地中につくり地盤沈下の原因となる地中の水を砂の杭を通じて短期間で排水することで、将来の沈下を抑制する。




