第十二篇『盤上に踊れ我が駒よ』下
危険薬物やめますか。それとも人間やめますか。
「ぜぇ……ぜぇ……」
息を切らして、一人の男が路地裏を駆ける。時折背後を振り返りながら、もがくような手つきで走るこの男、彼はつい一時間ほど前まで自分のアジトで卑賤な笑いを浮かべていた。
「……で、そこでですね。我々はこの地でもこの素晴らしい新製品を流行らせたいのです。そこで是非、アカリナ様のお力をもお借りしたいところで御座いまして」
「ふむふむ、このお薬をですね。ボーベルさん」
「……なんかカビくさい」
「しっ、リトア」
ボーベルの差し出した薬包紙を見つめながら姉妹は呟く。
「このお薬をどうすれば良いんです? 歌の後にでも宣伝すればよろしくて?」
「そんな具合ですがね、貴女にも是非試して頂きたいのですよ」
「わたしにですか」
アカリナは手にした薬包紙を、隣に向けた。受け取ったリトアの、フードの奥の目が赤く光る。次の瞬間であった。薬包紙が、赤い炎と化して、宙に消えたのは。
「姉さん……コレ、特殊なキノコから抽出した毒を粉にしたモノ。名前は確か……ニオッゾだったかも」
そう言わらぬうちに、二人は男達に囲まれていた。
「あらあら……これはどういうおつもりですか、ボーベルさん?」
こんな状況に陥ってもなお、二人は得物を手にとる様子がない。周囲の男達を一瞥すると、ボーベルに向き合うだけであった。
「姉さんに依存性の強い薬物を盛って、何がしたかったのかしら貴方達」
「へっ……決まってるでしょう。広告塔になってもらうのさ。アンタ達がコイツをバラ撒くんだよ」
「加担してほしい、と」
「してほしい、ではないかな……せざるを得ない、ってとこだ」
ボーベルが指を鳴らす。姉妹の背後で扉が閉まり、同時に男達が二人を押さえつける。
「持ってこい」
部下に命じて、ボーベルは杯と薬包紙を手にした。中を満たす水に薬包紙の中身、即ちニオッゾを流し入れると、
「しっかりお口を開けて下さいね……へっへっへ……」
下卑た笑みを浮かべながらその場から立ち上がり、杯をアカリナの眼前まで持って行く。
「正気かしら?」
「嗚呼、もちろん、正気なワケねぇだろ」
アカリナのアゴに、肩に、男達の手が押さえつけられる。同時に隣にいたリトアにまで男達の手が伸びる。
「得物を取り上げろ。ついでに中身も見ておけよ」
布に包まれた長物を男の一人が手にして布を外した、まさにその時であった。
「な、な、なんだコレはッ!?」
得物を見た男が驚愕の声を上げる。布に隠されていたのは筒状にされた紙、それも広げて見たなら、
『ボーベル・バッカーク。この者危険薬物売買、及び性的暴行、殺人犯につき指名手配。生命の有無は問わず』
こう書かれた上にボーベルの似顔絵がデカデカと書かれた、巨大な厚紙だったのである。
「コレは一体何のマネだァ?」
「ボーベルさん、貴方も随分悪い御方ですね。だから依頼したのですよ……賞金と売り上げの両方を頂くためにね! リトア!!」
一瞬にしてリトアがフードつきマントを脱ぎ捨てる。マントに仕込まれていた粉が辺りに飛び散り、煙が立つ。男達は咄嗟に目を覆った。フードの下から出て来たのは、アカリナとほぼ同じ顔をした、しかし黒い髪の美女であった。そして隠してあった、一メートルと五十センチぼどの長物を姉であるアカリナに渡す。周囲の男達はバラ撒かれた粉で目と鼻を覆いまともに動くことが出来ない。そこに一言、リトアの声が響くのであった。
「粒介術、ゾリュージョン!」
目から手を離した男達。だが、その様子は急におかしいモノとなった。
「あ、ああああ、あぁっ!!」
「な、何でこんなとこに……」
「やめろ、やめろこっちくんな!!」
「な、何だお前らしっかりしろ!? おいてめぇ何しやがった!!」
凄むボーベルに、リトアは眉一つ動かさぬまま、イスに再び腰掛けながら口を開いた。粒介術は粒状の物体を触媒とし、その粒の性質によって様々な効果を発揮する術である。
「愉快な幻覚、見せてあげたの。危ないお薬キメてるなら、より愉快で危ないモノが見えてるかもね」
彼女の一言は的確であった。取り囲んでいたはずの男達はひどく怯え、手当たり次第に武器を振り回している。
「リトアは天才よ。齢十七でここまで出来る子はそうそういないでしょうね。ところで、そろそろ自分の心配をした方が良いんじゃない?」
「ぐぬぬぬ……ヴァアカめ!! こっちにはァ、まだ奥の手があるんだァ!!」
そう叫び、ボーベルはその場で指を鳴らした。乾いた音が一気に辺りに広がっていく。同時に、辺りでめちゃくちゃになっていた男達の様子が、急に静まり始めた。
「あら、戻せるんだ。すごい」
「待ってリトア、これは……!!」
治った、と思われた男達が、今度は頭を押さえながら倒れ込む。
「あぁっ、頭が、頭がァァ……」
「グォォォォ!!」
その声は急激に理性ある言葉ではなく、獣じみた唸り声へと変わっていく。髪が抜け落ち、指を突き破るように爪が伸び、服を破いて体が膨れ、皮膚の色が変わり、とどめに額を突き破るように角が生える。その姿は、まさに!!
「オーク!?」
「貴方、何てことを……!!」
「ぐぇっへっへっへ!! これこそまさに冥鬼術、化鬼針! あらかじめヤツらの頭にオーク因子を固めたの針を仕込んでおいたのさ。合図一つで針が伸び、脳をブチぬいてオーク因子が作動、ヒトとして死ぬと同時にオークになるってワケよォ!! こんなベッピン殺しちまうのはちと惜しいが……やっちまえェ!!」
「グァァアアアア!!」
男達改めオーク達は唸り声と共に姉妹に襲い掛かる。しかしボーベルに襲い掛かることはない。ボーベルが資質を持つ冥鬼術はオークのオークたる所以である因子を触媒として加工し操る術であり、彼は自身の使役するオークには襲われぬように使っているのだ。
「よぉーく分かったわ。何故貴方があんな賞金かけられてるのか。こんな外道は闘術士の風上にも置けないわよ」
手にした長物をグリンと振り回し、オークをけん制するアカリナ。得物の先端をボーベルに向けて一言、放つのであった。
「あたくしをただの歌い手だと思わないことね!」
その瞬間、得物の先端に刃が出現する。鉤状の二つと真っすぐな一つ、合わせて小鳥の形にも似た穂先を湛えた槍を彼女は手にしていた。我々の呼ぶところのパルチザンと呼ばれる形の槍に酷似している。
「ハァッ!!」
掛け声と共に一撃が飛ぶ。後ろに飛び退くボーベル。
「ナメんなよ小娘ェ!」
そう叫んで、懐から小型ナイフを数本取り出すと素早く投げ付けた。姉妹はそれぞれ別方向に転がり込むと、眼前の外道を強く睨み付けた。
「あんまり睨むな……ホレちまうだろ」
「よく喋る男、キライ」
無機質な返事と共にリトアが手甲の付いた右手を強く握り締める。手首を取り囲むようにして円形の刃が展開、手甲から分離するや否やボーベル目掛けて丸い刃は飛び出した。素早くオークを盾にするボーベル。オークの首を刎ね飛ばして刃は手甲へと戻って行った。するとボーベルは残ったオークの体に先程の頭部を拾い上げて素早く繋ぐや否や、
「冥鬼術、焦熱鬼!」
そう唱えて前方へと突き飛ばした。するとオークは体中を押さえながら苦しみ始める。やがてその体から炎が上がり出した。のたうち回る巨体が辺りに火の手をバラ撒き始める。
「さぁ、放っておけば辺り一面火の海よォ!」
「そうはならないわよ」
アカリナが遮る。そして槍の先端を、先程火を灯されたオークに向け、叫んだ。
「媒封術、スキルナッパー!」
すると、オークから発せられていた炎が、見る見るうちにアカリナの槍に吸い上げられていく。生焼けになって動かなくなったオークが一体、その場に横たわった。媒封術は、他者の使用した術の効果そのものを触媒とし、操ることが出来るのである。
「セヤッ!!」
炎の槍をアカリナは振るう。オーク因子を狙って焼くという点で、この攻撃はあまりに効果的であった。リトアが首を斬り、アカリナが焼く。リーチの長いツープラトンによる攻撃で、確実にオークの数が減っていく。たかが女子二人と侮ったボーベルによる攻撃が。皮肉にもアカリナ達に塩を送る結果となってしまったのだった。気が付いた時には、戦えるオークは既に一体だけ。
「くっそぉぉぉおお! だがコイツは取れねぇだろ! 冥鬼術、鬼爆罪!!」
そう叫んで、ボーベルはその背後に掌打を放った。動きの固まったオークの体が一気に膨れ上がり、その場で爆発を起こした。爆炎の去った後には、マントで互いの顔を庇い合う姉妹の姿があるのみであった。
「逃げちゃったね」
「追うわよリトア、大事なエマスよ」
かくしてボーベルは逃亡することとなった。部下と、アジトをも失い、このままでは上納金を収めることすらままならない。しかしここで、近くにいるであろうゼーブルと合流すればどうか。何とか事情を話せば、助け船を出してくれるかもしれぬ。ついでにあのいけ好かない姉妹を始末出来る。
「ハァ……ハァ……ハァ……」
建物の影で、ボーベルは肩で息をすることとなった。しかしその時、求めていた低音が響くのである。
「随分と息を荒げているな。ボーベルよ」
「ゼーブル様ァ!!」
その声がした方に振り替える。あの赤い複眼が、闇の中から現れるのが見えた。だが同時に、聞きたくない声までもがそこに届いて来る。
「姉さん、いた!」
「覚悟なさいボーベル……って、え!?」
姉妹はそろって戦慄した。この世のモノとも思われぬ殺気をその目に灯す、異形の顔に。
「てめぇら……もう終わりだぜぇ。ゼーブル様、コイツらです! コイツらにアジトをやられましてぇ!!」
「ほう……貴様らが我が収入源を潰したというのか」
ボーベルの前に歩み出るゼーブル。腰の得物を抜き、赤い光の刃をかざす。
「姉さんコイツって確か……!!」
「ゼーブル……ブラックバアルの首領!!」
「そそそんな、人喰いウラルが負けるような相手、勝てるワケないよ!!」
「お、お、お、お、おお、お控ぇなすって!!」
「姉さん! 話の通じる相手じゃない!!」
パニックを起こす姉妹を見ながら刃を向けるゼーブル。ボーベルはその背後からちょろりと出て来ながら嘲笑う。
「バカな女どもだ、ゼーブル様に始末されるが良いや!!」
「そうだな。バカは始末するに限る」
次の瞬間である。アカリナ、リトア、そしてボーベルまでもが自らの目を疑った。ゼーブルの刃が捉えたモノ、それはボーベルの左胸だったからである。
「ゼーブル……様?」
口から血を吐き出しながら、ボーベルはその場に伏した。
「どういうことなの……」
姉妹は口をそろえて呟くしかなかった。
「不器用ながら礼を言わせてもらおう。吾輩としてはニオッゾ売買のような卑賤なやり方は好かなくてな」
「それで、あっさりと……!?」
得物を収めるゼーブル。茫然とするアカリナに対し、リトアは袖を引っ張りながら口を開く。
「姉さん、逃げよう。ね、早く!」
「慌てるな、そこのお嬢さん。持って行きたまえ」
ボーベルの襟首を掴み、軽々と姉妹の元に投げながらゼーブルが話しかける。
「アカリナ、そしてリトアだな。貴様達の祖父には随分と世話になった身でな」
「え、お爺様の!?」
姉妹が二人、顔を合わせる。
「そうだ。そしてインクシュタットに来た理由もまさに祖父のことであろう。デング・アエデスの死の真相、それが目的ではないのかね?」
「……お話を、伺ってもよろしいですか」
仮面の下の顔が、ニヤリと笑みを浮かべていたのは言うまでもない。
「……強くなりましたな、コモドさん」
「いや、まだまだ」
アカリナ達が激闘を繰り広げていたのと同時刻。パトラ盤を挟む男が二人、病室にて語り合っていた。
「ウラルさんには敵いませんよ」
「何を言いますか、貴方の竜のパトラの強さはホンモノです」
それを横から見ていたもう一人の少年、ケンは茫然としていた。
(ナニアレ……何であそこまでの斬撃が凌げるの……)
ウラルが片腕でパトラ盤を片付け始める。コモドが手伝うのを見て、ケンもパタパタとパトラを回収する。
「二人ともありがとうございます。またこうして、パトラを打ちに来て下さいな。それともう一つ、コモドさんにお願いしたいことが御座いまして」
「何で御座いましょ」
ウラルは枕のそばに置いてあった、布に包まれた何かをコモドに手渡した。
「貴方だからこそ頼める依頼です。開けてみて下さい」
布に包まれていたモノ。それは金一封、かつて使っていた白銀の手甲剣、そしてウラル自身の右腕だったモノであった。
「私の腕を作ってください。お願い出来ますか」
布を包み直し、コモドが向き直る。
「分かりました。引き受けましょう」
いつになく、力強い声と共にコモドはうなずいた。
「よし、帰るぞケンちゃん!」
「はい!!」
翌日、早速図面を引くコモドの姿が見られたのは言うまでもなかった。隣の部屋では、ラァワとケンが優雅にお茶の時間を楽しんでいる。
「ああなると半日は部屋から出てこないわよ、あの子は」
「そうなんですか」
「それもウラルさんの依頼とくれば断る理由がないわね」
「命の恩人、ですもんね」
カップの中身を少し含んだ後、ラァワはぼそりと呟くのであった。
「……ついこないだまで、子供だった気がするのにね」
その目は大きくなった子供を誇らしげに思う気持ちと、同時に何処か儚さを感じさせるモノであった。
「そうそう。多分だけどコモドね、この後町に出て材料漁ったら、そのまま工房に戻ると思うわよ。それがあの子の、仕事に取り掛かる時の習慣なの。だから荷物とかまとめておくと良いわよ……っておや? 誰かしら」
扉が叩かれたことを知らせる、蝋燭が灯り始める。
「じゃあ、僕が行ってきますよ」
「お願いしようかしら」
ケンはカップの中身を飲み干すと玄関まで出て客を迎えた。扉の向こうにいたのは……
「え、ラビアさん!」
「あらケン君じゃない。コモドいる?」
「いますけど、図面引いてますよ。しばらく出てこないかも」
「あらら……じゃあちょっと待っとくわね。脚を見てもらいたいのよ」
「それならお茶にしましょう。ケンちゃん、手を引いてあげて」
「はい」
テーブルについたラビア。ラァワが茶を淹れる中、ケンと話をし始めた。
「そうなの。ウラルさんの右腕をね。となると、邪魔するワケにはいかないわね」
「ええ、あの人にとってはもう一人の育ての親だと聞いてます」
「となると、コレを持って来たのはまずかったわねぇ……」
と言って、ラビアは義肢に仕込まれたポケットから三枚、何かのチケットを取り出した。
「何ですかそれ?」
「あたしの、故郷の友達のね。コンサートが今度インクシュタットで開かれるんだ。さっき会ってきたのよ」
「コンサートですか!? え、かなり気になる……」
「あらケンちゃんそういうの好きだったのね。でもコモドは……」
「あー……好きじゃなさそう」
「オウ、俺の噂か?」
噂をすれば何とやら。コモドが自室から姿を現した。
「ラビアじゃねぇか。脚かい?」
「そんなとこ。それとね、コモドは興味ないかしら。コンサートの招待が来てるわよ」
チケットをヒラヒラさせながら、ラビアが誘いかける。だがコモドの目は、心底興味なさそうな心情を映していた。
「……ケンちゃんと、母さんの三人で行っておいで」
「あー、ごめんね。私もこの日は空けられないわ。二人で行ってらっしゃい」
「あら残念……この子ね、コンサートの演出に、ゴーレム使うから興味あるかなと思ったんだけど」
「ほう」
途端に、コモドの目に光が宿る。
「分かりやすい男ね相変わらず。そこが良いんだけど」
「で、場所と日時は? 見せてくれよ」
「あらあら……三人で仲良く、行ってらっしゃいな」
母親らしい笑顔を見せるラァワ。だが誰が想像出来ることだろう。このチケットこそが、後の大事件へと発展するということに。そんなことも露知らず、ケンはこの世界に来て初めて出来た心からの楽しみを待ちわびるのであった。
「おかえりなさいませ、ゼーブル様」
薄暗い建物の中、キズだらけのスキンヘッドがハエの仮面を迎え入れる。
「待たせたなビアルよ。……おお、素晴らしい」
そう言ってゼーブルが見上げる先に、明かりで照らされた巨大な石像が浮かび上がる。獅子を思わせるタテガミのレリーフ、指先を尖らせた酷薄な手、その顔は牙を剥き出した人面のようにも見えた。黒光りする石を組み合わせたその巨体を満足気に見つめながら、ゼーブルは言葉を発するのであった。
「ブラックネメア……実に美しい」
「こちらが、サモナーで御座います」
ビアルから渡される機械。コモドがゴーレムを使役する際に使うサモナーと、同じ黄金色をしている。そしてブラックネメアの機体にも所々黄金色の線が入り、血管のように魔力が流れているのが確認出来る。
「まさしく貴方に相応しい、一流の証で御座います」
「礼を言おう。ボーベル達から回収したエマスはお前達が持つが良い」
「ありがたき幸せ!!」
「……コモドよ。貴様の一流の座はこのブラックネメアで崩してくれようぞ……!!」
ゼーブルの言葉に呼応するかのように、ブラックネメアの目は主人の複眼と同じ真っ赤な輝きを灯すのであった。
「しかしゼーブル様。何故に今の主流であるクレイ式ではなく、ロック式のゴーレムを御所望で?」
「ロック式の方が力で勝るからだ。それにクレイ式では、石畳等で固まった地では呼び出すことすらままならん。そのために、この国の地下空洞を築き上げたまで」
「なるほど……これならいつでも呼び出せるようにする必要が」
「それだけではない。この地下空洞、我が故郷のイレザリアにある、ビーネハイムの屋敷にまで繋がっておる。その意味が分かるな……?」
「抜け荷、移動も思いのまま……手がけた甲斐があったというモノで御座います」
「コモドも気付くまい……まさか自分の工房の地下室の更に下に、このようなモノが築かれていようとはな」
彼らの話す空間、それはジーペンビュルゲンの地下深く。暗黒組織の野望、栄光、そして悦楽はぬばたまの暗き地下の闇にて行われ続けていた。魔女集会の夜に大胆な行動に出たのもまさに、準備万端の上に成り立っていたからこそ成し得たのだ。
「数日もすればアカリナがコモドと接触するだろう。さぁ、どう苦しめてみせようか。ふはははは……」
~次篇予告~
あたし、翼人のラビア。友人のコンサートに招待されちゃった。
しかしびっくりコモドが興味を示してる……明日は槍でも降るのかしらね。
次篇『歌を忘れた金糸雀は』で、会えると良いわね




