59 イケメン超能力者の逆襲(2)プリンセスの敗北?
謎のマスクの男と別れるとイケメン超能力者は妹の亜紀子に言った。
「今の俺は本当はこんなことはしたくないんだ。金も要らない。今の地道な生活で心を磨いていきたいという気持ちは変わらない。
しかし亜紀子よ、おまえには自由に人生を生きていって欲しい。だから今回のことはやるしかないんだ。これからお兄ちゃんが考えた計画を話すからよく聞くんだ」
翌日になってプリンセスが管弦楽団の練習でヴァイオリンを弾いていると、途中で1年生がやってきてある女の子が合宿所の入り口でプリンセスを待っているというのだ。
プリンセスが誰だろうと不思議に思って合宿所の外へ出ると、小学生と思われる女の子がこちらを見ている。それは亜紀子だった。
プリンセスは女の子に近づいて
「私を呼んでいる女の子ってあなたなの?」
「そうよ。お姉さん、私のこと覚えてるでしょ?」
「えっ、私、あなたのことは知らないわ。人違いじゃないの?」
「えっ、忘れちゃったの?悲しいわ。ほら、一緒にこれで遊んだでしょ」
「えっ、それってペロペロキャンディーよね。それは遊ぶものじゃなくて食べるというかペロペロ舐めるものよね」
すると亜紀子は左手にペロペロキャンディーを持ったまま近づいてきていきなり右手でプリンセスの右手をつかんだ。すると急にペロペロキャンディーの渦巻きがほどけていき、膨張して長くなり、あっという間にプリンセスの身体中に巻きついてしまった。
「い、痛い!」
体に巻きついたものはピッタリと体に張りつき、しかも少しずつ絞るように締めつけてきていた。
「あはは、引っかかったわね。これが私の得意なペロペロ魔法よ。さあ、お兄ちゃん、やっつけて。私たちの自由のために」
「ふふふ」
木陰から現れたのは、以前プリンセスが異次元バルーンで遠方の田舎に飛ばしたイケメン超能力者だった。
プリンセスはもがきながら
「あなたは田舎で少しは反省したんじゃなかったの?妹さんまで巻き込んで、どうしてこんなことを?」
「問答無用!」
「イケメン超能力者の右手の親指からオレンジ色の光線が発せられ、ロープのようなもので身体中を締めつけられて何もできないプリンセスは光線を避けることもできず、光線をまともに浴びてしまった。
「ああーっ」
プリンセスは絶叫してその場に倒れてしまった。




