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異世界に転生したらものの5分で最強セージにエンカウントした俺のその後の話  作者: すずき 虎々


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40/61

40.アルカエリが動く時は今?

数ある作品の中から、私の作品を見つけてくださり、ありがとうございます。

読んでいただける方に楽しんでもらえるよう頑張りますので、どうぞよろしくお願いします。

 -聖典-パトラム福音書-


 第三章


 神は天界の門を開きたもうた


 迷える者は神が灯す光へと集い


 集いし者は神を称えた


 神の御国へと至れりし船を与えたもうた



 俺達は、神界と地上をつなぐ唯一の船“アルカエリ”を手に入れてしまった。

 それは、福音書に記された“神の御国へと至れりし船”そのもの。

 だが、問題はここからだった。


「ライブラ、この船って、どうやって動かすの?」


 [回:起動には“神の言葉”が必要です。]


「神の言葉って、何?」


 [回:神に至った者“キラ”が残した言葉です。]


「キラ……。」


 その名を聞いて、皆が一瞬黙った。


 キラとはこの世界の構造を変え、神界の門を開いたとされる伝説の存在。

 そして、今では“神”として信仰の対象になっている。


「その言葉って、誰か知ってるの?」


 [回:現在、その言葉を知っているのは、エンシェント・ノーブル・セージでありエヴァンジェリストの、シェラのみです。]


「……マジか。」


 俺は、皆の顔を見渡した。

 誰もが沈黙していた。

 シェラ、俺の師匠であり、キラ神様のエヴァンジェリストでもある女性。

 今は別行動中で、どこにいるのかも定かではない。


「ライブラ、シェラの現在位置なんてわからないよな?」


 [回:現在、位置情報は取得できません。

 魔力遮断領域にいる、あるいは自ら魔力隠蔽をしている可能性があります。]


「だよな……。」


「フィン君、シェラって、あなたの師匠の?何か心当たりはあるの?」


「まったく……。ていうか、師匠と言っても、一緒に過ごした時間なんて、ほんの少しだしな……。」


「でも、アルカエリを動かすには、その“神の言葉”が必要なんでしょ?

 だったら、シェラを探すしかないじゃない。」


「……いや、待て。」


 俺は、船の巨大な船体を見上げた。

 その構造は、神殿のように荘厳で、どこか静かだった。


「今、俺たちがこの船を動かす理由って、あるか?」

「え?」

「神界に行く目的があるか?誰かに呼ばれたわけでもないし、この船が手に入ったのは偶然だ。それを、いきなり動かす必要性がないし、もはや動かして何かをなすのではなくて、動かすこと自体が目的のようになってないか?」


「……確かに。」


「それに、キラの言葉ってのは、神界に至るための鍵だろ?だったら、それを使うってことは、神界に踏み込むってことだ。そんな大事なこと、勢いでやるもんじゃないし、行ってどうする?」


「それはそうだけど、じゃあ、この船どうするの?」


「今は、保留でいいんじゃないか?アルカエリが何なのかわかったし、起動条件もわかった。でも、現状動かす理由がないのであれば、このままで良いだろ。」


「……それって、もったいなくない?」


「もったいないとは思わないな、必要な時に必要な人の手にあれば、それで良いんじゃないか?別にそれが、俺達でなくても問題ないだろう。」


「それは…まぁ…そうかもね。」


「シェラの居場所もわからないし、船を動かす理由もない。つまり、今じゃないってことだろう。」


「じゃあ、この船どうするの?」


「この船を保管する。必要が生まれた時に、動かせるようにしておく。それまでは、情報を整理して、状況を見守る。」


「……了解。」


 俺は、アルカエリの周囲に、さらに隠蔽結界を張り、船体を外からは見えないようにし、風や重力の影響を受けないように、土台を更に強化し、魔法で保護する。


「ライブラ、この船の記録、保存できるか?」


 [回:はい。アルカエリの構造、起動条件、関連する神話記録を保存しました。]


「よし。これで、いつでも確認できるな。」


「フィン、でもさ……」


「ん?」


「この船、ほんとに神界に行けるのかな?」


「わからない。でも、福音書に書かれてる以上、可能性はある。それに、ライブラが言うなら、信じるしかないだろ。」


「……そっか。」


「ただ、今はその時じゃないってだけだ。俺たちには、まだ地上でやることがある。神界に行くとすれば、たぶんその先だ。」


「了解。じゃあ、今日はこれで終わり?」


「そうだな。アルカエリのことは、しばらく忘れて良いんじゃないか。」


「その時、シェラが戻ってきてくれるといいね。」


「……ああ。ていうか、その時が来たら、マスターシェラの方からアプローチがある気がするよ。」


 俺たちは、船を囲むようにして立ち尽くした。

 空は静かで、風は止み、アルカエリはまるで眠っているかのような、巨大な絵画でもあるかのような、荘厳なたたずまいで、ただそこにあった。

 それは、神の船。

 だが、今はまだ、動かす時ではない。



最後まで読んでいただきありがとうございます。

感謝の言葉しかありません。

よければ次のお話も読んでいただけるとありがたいです。

どうぞよろしくお願いいたします。

このお話が面白いと思っていただけたなら、評価やコメントなどいただけるとありがたいです。

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