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異世界に転生したらものの5分で最強セージにエンカウントした俺のその後の話  作者: すずき 虎々


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34.閑話:一緒にご飯食べればまた一緒に生きていける説

数ある作品の中から、私の作品を見つけてくださり、ありがとうございます。

読んでいただける方に楽しんでもらえるよう頑張りますので、どうぞよろしくお願いします。

「ねぇ、レイア。さっきの、夢じゃないよね?」


「夢じゃないよ。だって、ほら──この袋、報酬の半分。ちゃんとフィン君がくれたやつ。」


「……うん。そうだよね。フィン君、変わってなかったね。」


「変わってなかった。強くて、優しくて、ちょっと皮肉屋で、でも、やっぱり頼りになる。」


「それにしてもさ、あのプルちゃんの召喚獣たち……バルログにフェンリルに蚩尤に、シャクヤクちゃんまで召喚されてるとか、もう意味わかんないよね。」


「うん。あの時、笑いすぎてお腹痛くなった。」


「“シャクヤクちゃん召喚されてるwww”って、あれ、ネタ的に最高だよね。」


「ホントそれ。ギルドの酒場で話したら、絶対盛り上がるやつ。」


「……でもさ、あの子、ほんとにすごいね。あの頃もすごかったけど、今はもう、別格って感じ。」


「うん。でも、なんか安心した。あの子が、ちゃんと笑ってたから。」


「私たち、フィン君のこと、ちゃんと見れてなかったのかもね。」


「うん……。あの時、私たちが“ついていけない”って言って、パーティー抜けたじゃん。」


「うん。」


「でも、今日会って思った。あの子、別に“置いていった”んじゃなかったんだなって。」


「“待っててくれてた”のかもね。」


「……そうかも。」


 二人は並んで歩きながら、街の石畳を踏みしめる。

 夕暮れの光が、路地の影を長く伸ばしていた。


「ねぇ、レイア。私たち、また一緒にやれるかな。」


「どうだろうね。でも、今日みたいに、たまたま会って、たまたま一緒に依頼こなして、たまたま笑って──」


「それって、もう“たまたま”じゃない気がする。」


「……うん。私も、そう思ってた。」


「ねぇ、フィン君の家、まだ私達が使っていた部屋あるかな?」


「なんとなくだけど、まだそのままになってるような気がする……。」


「じゃあさ、報酬届けたら、少し話してみようか。“また一緒にやってもいい?”って。」


「うん。でも、フィン君、なんて言うかな……。」


「“別にいいよ”とか、“好きにすれば”とか、そんな感じじゃない?」


「それ、めっちゃ言いそうw」


「でも、あの子の“別にいいよ”って、たぶん“嬉しい”って意味なんだよね。」


「うん。わかる。あの子、そういうとこある。」


 二人は笑い合う。

 その笑いは、三年前の別れの痛みを、少しだけ癒してくれた。


「ねぇ、レイア。私、あの子に言いたいことがあるんだ。」


「なに?」


「“ありがとう”って。あの時、私たちが勝手に離れたのに、今日、何も言わずに受け入れてくれたじゃん。」


「うん……。私も、言いたい。“ごめん”って。」


「じゃあ、言おう。ちゃんと、言おう。」


「うん。」


 その時、ふと風が吹いた。

 どこからか、懐かしい香りがした。

 焚き火の匂い。薬草の香り。あの子の料理の匂い。


「……あの子、今も料理してるのかな。」


「してるでしょ。あの子、料理好きだったもん。」


「また、食べたいな。あの子の作ったご飯。」


「じゃあ、言おう。“また一緒にご飯食べたい”って。」


「うん。言おう。」


 二人は、フィンの家へと続く坂道を登っていく。

 その背中には、三年前にはなかった“覚悟”が宿っていた。




最後まで読んでいただきありがとうございます。

感謝の言葉しかありません。

よければ次のお話も読んでいただけるとありがたいです。

どうぞよろしくお願いいたします。

このお話が面白いと思っていただけたなら、評価やコメントなどいただけるとありがたいです。

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