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異世界に転生したらものの5分で最強セージにエンカウントした俺のその後の話  作者: すずき 虎々


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15.レイアがしゃべった~!

数ある作品の中から、私の作品を見つけてくださり、ありがとうございます。

読んでいただける方に楽しんでもらえるよう頑張りますので、どうぞよろしくお願いします。

 聖典-パトラム福音書-


 第二章


 かつて神は大地に実りを与えたもうた


 神は人に言葉を示したもうた


 言葉はやがて人に秩序を与えたもうた


 言葉が乱れる時、大地は裂け、海は乾き、天は怒る……




「レイア、これが何か言ってみて。」


 俺は自分が座っている椅子を指さして、レイアに話しかけた。


「いぃうぅ。」


「椅子と言うておる。」


「なるほど、単語はイメージ出来ているわけか。では文章はいけるかな。レイア、自己紹介をしてみて。」


「あーいあ えーあー え……。」


「私はレイアです、元にもどりたい……。と、言うておるな。かわいそうに、さぞ辛かろうに。」


「レイアごめんな、ありがとう、なんとなくだけど、君の状態がわかった気がする。たぶんブローカ野が完全に修復出来てないんじゃないだろうか。言語は理解出来ていて、自分の名前も理解出来ている。でも言葉が出ない、これはおそらく脳の中のブローカ野という部分が損傷している状態なんじゃないかと思う。」


「フィン、お前さん随分と医学知識があるようじゃが、医者でもやっておったんか?」


「そんなわけないでしょ。俺がそんなに立派な頭持っているように見える?」


「見えん。」


「バッサリ来たなオイ。でも、多少医療の知識があるのは、製薬会社で働いてたのと、営業先の病院でも、色々と医学に触れる機会はあったからだな。」


「そうじゃったんか。人は見かけによらんもんじゃの。」


「俺の見かけが何に見えるのか気になるところだけど、おしゃべりは後だ。」


『ライブラさん、大脳皮質の前頭葉にある、下前頭回の弁蓋部と三角部付近に何かトラブルが無いかスキャン出来たりする?』


 [回:画像を仮想エアリアルモニターに投影します。]


『流石ライブラさん! どこかに、何かあるはずだ……。 これか!中大脳動脈の一部が閉塞して、虚血が起きている? なんでこんなことになったんだ。完全に修復したはずなのに……。 もしかして、戦闘が原因じゃなくて、もともと脳の疾患があったのか? まぁいいや、問題はわかったんだから、あとは改善するだけだ。』


「原因が分かったよ。日本の病院なら、多少リスクを伴う手術とかになるんだろうけど、この世界では魔法が全てを解決してくれる。」


 俺はレイアの中大脳動脈の枝血管を魔法で再生し、さらに念のため、血流を良くするためのバイパス血管を、クリエイトを使って接続した。


「レイア、どうだ?言葉は話せそうか?」


 レイアの中で、何かがほぐれる感覚があった、辺りを包んで遮る霧が晴れ渡るような感覚。


「あ、あ、え?言葉が出てくる。思った通りの言葉が話せる……。」


 そういうと、レイアの目から、涙が溢れ出てきた。

 するとそこへ、ちょうど昼食の買い出しから帰ったリースが入ってきた。


「ただいま、昼におにぎりと串焼き買って来たよ。」


「リース……。」


「え?レイア?今、リースって……。」


「リース!」


 レイアはリースに駆け寄り、力の限りリースを抱きしめた。

 リースは、驚きのあまり、持っていた荷物を床に落としてしまったが、そのままゆっくりとレイアを抱きしめ返した。


「レイア、言葉が……。 レイア……。」


「やっと届いた、怖かった……。でも私の声が、あなたに届いた……。」


 レイアとリースは、お互いに抱きしめあいながら、喜びの涙で頬を濡らしていた。


「よかった、よかった。」


「あぁ、本当に良かった。でも、細かい話は後だ、今は二人をそっとしておこう。」


「お前さん、なかなかの男前じゃな。わっはっはっはっは。」


「それはどうも。」


 今日はお祝いだな、まだ昼も食べてないけど、夕食は外でバーベキューなんていいんじゃないだろうか、昼食を食べたら、街に買い出しに行こうかな、もちろん肉も大事だが、一番大事なのは缶ビールだろうな。



 俺はミシャを誘って、街に買い出しに行くことにした。


 街では、夕食のバーべキュー用の食材の調達がメインの目的だが、ミシャが何か欲しいものでもあればと思ったので、適当に街をぶらついていた。

 すると、道端で偶然、ムーシルトギルド支部長のガーランドに出くわした。


「おぉ、フィン、探していたんだ。お前の冒険者証が出来たから、後でギルドに顔をだしてくれ。俺がいなくても、アリサに言ってあるから、行けば受け取れるようになってるからな。」


「はい、わかりました、それじゃあこの後買い出しなので、荷物でいっぱいになる前に、先にギルドに寄ることにします。」


「そうしてくれ、じゃあな。」


 俺たちは、そのまま進路変更して、商店街ではなく、ギルドへ向かうことにした。


「あ、フィンさん、あなたの新しい冒険者証が出来てます。」


 ギルドに入ると、俺の顔を見るなり、受付にいたアリサが俺に声をかけてきた。


「はい、そこでガーランドさんに会って、その話を聞いたので寄ったんですよ。」


「そうだったんですね、それではこちらが貴方の新しい冒険者証です。ご確認ください。」


「ありがとうございます。これでどこの街でもSランク冒険者として依頼を受けることが出来るんですね。それじゃあアリサさん、けっk「お断りします。」はい、わかりました。では失礼します。」


 俺達がギルドから出るとすぐに、ミシャが話しかけてきた。


「お前さん、あの娘が好きなんか。」


「好きと言うか、好感度は高いけど、愛情という感じじゃなくて、憧れみたいなものかな。さっきのやり取りは、なんか挨拶みたいなものだよ。」


「そうか、それは残念じゃの、あの娘はお前さんを好いとる様じゃったからの。」


「え!?マジで?」


「マジ、マジ。」


「心の中のぞいたの?」


「あぁ、最近はもう、心をのぞこうと思わなくても、意識を向ければその人間が何を考えているのか、自然とわかるようになってきたの。」


「え?え?で?アリサさんなんて?」


「求婚より先に、まずはデートに誘ってくれないと、先に進めないじゃない。って思ってたかな。」


「そうか、そうだよな、そういう手もあったんだ。よし!今度依頼受けに行った時に、フラグっぽいこと言ってみよう。この依頼から帰ったら一緒に食事でもって。そしたら、ちょっと心配しちゃったりして、ドキドキしちゃうんじゃないかな。」


「好感度だったんじゃないの?」


「憧れから始まる恋もあったっていいじゃないか!」


 俺はアリサさん攻略作戦を発案したことで、テンションが急上昇してしまい、街に来た目的を思わず忘れてしまうところだったが、ミシャが冷静に肉とビールは?と聞いてくれたことで、自我を取り戻すことに成功した。


 買い物の最中も、俺は浮かれっぱなしになってしまっていて、ついつい大量に食材を買ってしまったが、シャクヤクさんが居れば、大概なんとかなるので、気にしないことにした。


 街から家までの道のりでも、出くわした魔物は、ことごとく鼻歌交じりの剣技で倒してしまい、ミシャが素で呆れていたことは気にしないで置くことにした。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

感謝の言葉しかありません。

よければ次のお話も読んでいただけるとありがたいです。

どうぞよろしくお願いいたします。


実は、前回のお話と、今回のお話に、ちょっとした仕掛けを作ってみました。

とはいえ、読者の皆様方には見え透いたものとして映るかもしれませんが、少しでも楽しみが増えればと思い、必死に考えてみましたので、楽しんでいただければと思います。


このお話が面白いと思っていただけたなら、評価やコメントなどいただけるとありがたいです。

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