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異世界に転生したらものの5分で最強セージにエンカウントした俺のその後の話  作者: すずき 虎々


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12.レイアの記憶を取り戻せ!

数ある作品の中から、私の作品を見つけてくださり、ありがとうございます。

読んでいただける方に楽しんでもらえるよう頑張りますので、どうぞよろしくお願いします。

 俺達はハルイとケリー、リース、レイアの4人と無事合流し、そのまま街へと引き返した。

 記憶を失ったと思われる女の子はレイアという名前らしいが、他の3人が、会話の中でレイアという名を口にすると、反応を示していたらしいので、もしかすると完全に記憶を失ったわけではなく、脳の一部の機能に損傷があって言葉を発することが出来ない状態かもしれないので、街に戻ったら色々と検証する必要が出てきた。


 俺達は魔物と出くわすことも無く、無事に街までたどり着くことが出来た。

 ライブラさんの魔物サーチに何匹かの反応はあったようだが、俺達が近づくと逃げたようで、おそらくシャクヤクさんの竜のオーラ的なものに恐れをなしたのではないかと、シャクヤクさん本人が言っていた。

 実は、ライブラさんには、ものすごく優秀な機能が多数搭載されており、なんと、魔物の反応があった場合、マップに表示出来るばかりでなく、その反応をロックして、魔法で攻撃することも出来るというではないか。(使うのは俺の覚えている魔法と魔力だけど。)

 しかも、驚くなかれ、ライブラさんの機能はこれだけでは終わらない!そのロックして魔法攻撃した対象のドロップアイテムを、設定をオンにしておくだけで、自動回収し、次元収納に入れてくれ、なおかつ一覧としてリスト化してくれるという、そこらのAIに勝るとも劣らない秀逸な性能を有しているのだ。(この世界には流石にAIなんてないけど。)


 ライブラさん自慢は置いといて、街についた俺達は、そのままギルドに向かうと、さっきよりも大分人が増えているように見えた。

 すると、一緒に帰ってきたケリーという女の子が駈け出して、ギルド支部長と話をしていた最初に助けた女の子に「レオナっ!」と言いながら抱き着いた。

 抱き着かれたレオナという名前と思われる女の子は、最初は驚いた顔をしたが、すぐに涙を浮かべてケリーを抱きしめ返し「ケリー、みんなも、無事だったのね、良かった!」と言い終わる前から、わんわんと泣きだしてしまった。

 生き残った5人は、お互いの無事を喜びあってはいたが、レイアの件では、皆悲痛な顔をしていた。


 俺は、ギルド支部長と話をして、遺体を安置する場所をどうするのかを話し合ったところ、ギルドには、このようなケースを想定して、それ用の部屋があるそうなので、そこに6つの棺を準備してもらうことにした。

 数名のギルド職員の助けをかりて、俺達は遺体となった元冒険者を安置することが出来た。


 俺達が遺体を安置し終わると、パーティーメンバーだった生存者達が安置所に入ってきて、それぞれ労いの言葉をかけていたが、そこには一緒にレイアもいて、言葉は発することが出来ないものの、皆と一緒に涙を流していた。

 どうみても場の空気に合わせて涙を流しているようには見えない、これはもう、彼女の記憶が完全に失われたわけではないことを意味しているはずなので、例えば言語野に問題があるとか、完全に治癒しきれていなかったというのであれば、再度治癒することで、彼女が回復する可能性はある。

 こんな時、ご都合主義の漫画やアニメのように、綺麗さっぱり治ってくれても良いのだが、現実はそうはいかない、今回のケースのように、脳を再生させるには、目に見える部分以外にも配慮する必要がある。

 彼女は既に十分傷ついているはずだ、冒険者なんだから仕方ないでは済まされない、冒険者だって人間なんだ、身体も心も他の人間同様壊れやすいのだ。

 あれだけの恐怖を味わい、実際ほぼ死んだところから回復するには、相当なメンタルを必要とするはずなので、彼女になるべく負担をかけないように、かつ、彼女が健康に生きていけるように、なんとかしてあげたいと思う。

 知らないところで起きた、聞いただけの話ではなく、俺はもう彼女にかかわってしまったのだ、そのうえで知らない顔をすることなど、俺に出来るとは思えない。


 俺はギルドの支部長に彼女の状態についてを話した後、今後の話をするためにも、生き残ったパーティーメンバーを集め、相談することにした。


「彼女、レイアは、おそらくミノタウロスとの戦闘の際に、脳に深刻なダメージを受けたことは間違いないと思う。それが原因で現在彼女は話をすることが出来ない状態になっているが、最初は記憶を司る機能に障害が発生したと考えたが、レイアのその後の行動を観察した結果、記憶はあるのではないかと考えている。人間の脳には、記憶や、感情、能力を決定づける部分の他に、言語を操る部位というものがあって、その部分に損傷が残っていたり、完全に回復や再生が出来ていない場合、言語に障害が出る可能性があるんだ。俺も専門家ではないし、ヒーラーでもないけど、それなりに魔法は使えると思うので、彼女の助けになれるんじゃないかと考えている。そこで、相談なんだが、俺が彼女を預かって、本人が治療に専念してくれるなら、保証することは出来ないが、何もしないよりは回復の見込みがあると考えているんだ。そこで皆に聞きたいんだが、彼女のご家族を知らないだろうか、治療するにも預かるにも、まずは彼女の意思と、ご家族の意思を確認したいんだ。」


 すると、皆が顔を見合わせて俯いた。

 そして、その中で、リースという女の子が顔をあげ、話し始めた。


「レイアに家族はもういないわ。私とレイアは幼なじみなんだけど、レイアのご両親は、彼女が幼いころに病気で亡くなっている。私はもともと母しかいないけど、その母も行商の途中で魔物に襲われて死んだの。それ以来、私とレイアは、二人でこの街の孤児院で育てられて、孤児院を出てからは、一緒に冒険者になって生活してきたの。だから、家族と言えるのは私くらいしかいないわ。」


「なるほど、では、リースは、彼女が回復することを望むか?それともこのままの状態でいることを望むか?」


「もちろん回復してほしいに決まってる!でも、これだけは聞かせて、治療することで、レイアが苦しんだり、痛い思いをしたりすることはないの?」


「うん、当然の疑問だね。確かに、今この場で、強引に治癒魔法をかければ、あるいは回復するのかもしれない。だけど、その時に起こるかもしれない彼女の負担は、現状では把握できていない。なので、俺は彼女を預かって、時間をかけて、慎重に、彼女への負担をなるべく回避していける方法を考えようと思っている。」


「わかりました、助けていただいたのに、失礼な事を言ったかもしれない。あやまります。でも、レイアをお願いします。彼女を助けて。」


「わかった。君は何も気に病む必要はない。君がレイアの事を本気で心配している事がわかって、むしろ喜ばしいと思うよ。待っていてくれる人がいるだけで、戦う気力が湧くものだからね、人間は。」


「あと、失礼ついでにもう一つお願いがあります、私も一緒に行っていいですか?レイアの治療は良いとしても、彼女のお世話を男性の方に任せるのはちょっと……。」


「かまわないよ、俺の相方に人の世話をさせるのは、少し難しいと思うから、むしろ、君が俺の手伝いをしてくれるのであれば、衣食住は保証するし、少ないかもしれないけど、小遣い程度の賃金も出せると思う。」


「ありがとうございます。治療代は、レイアが治ったら、二人で働いて、必ず返します!」


「それは不要だよ。さっきも言ったが、うちは治療院ではないし、俺もヒーラーじゃない。それで稼いでいるわけではないから、そこに料金を求めようとは思っていない。君たちの気が済まないというなら、たまに俺の依頼の手伝いでもしてくれればいいさ。俺なら怪我しても治してやれるし、職場環境としては優良な方じゃないか?」


 俺が話を終えると、皆それぞれに手を取り合い、口々に良かったななどと言い合っていた。


 支部長からも礼を言われたが、俺はクールぶって、依頼をこなしただけで、全てはサービスに含まれる的な答えを返したら、恰好つけるんじゃないと、脇腹を小突かれたが、その小突きが絶妙に痛かったので、おそらくこの支部長もかつては名のある冒険者だったのかもしれない。

 今回の報酬は再びSランク評価を得て、45万ミルだそうだが、持ち歩くのは邪魔だろうからと、俺の冒険者用口座(冒険者登録をすると、自動的に開設されるらしい。)に入れておくと言われた。

 そんな口座の存在は、今初めて聞かされたような気がするが、まぁ利子が付くわけでもないようなので、気にしないでおこう。


 俺達は、一度、転移でムーシルト近郊の自宅に戻ることにした。

 俺達は、家に到着したので、少しゆっくりしようかと思っていたら、今度は自分の家の中で、とんでもない事態が発生していたのだった。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

感謝の言葉しかありません。

よければ次のお話も読んでいただけるとありがたいです。

どうぞよろしくお願いいたします。

このお話が面白いと思っていただけたなら、評価やコメントなどいただけるとありがたいです。

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