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レベル1の俺が死んだらレベル999の最強チート美少女も死ぬらしい~異世界スローライフしたい俺と、帰りたい彼女の命がけバディ生活~  作者: 古池ケロ太
第1章

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第23話 いざ反撃!

「ラウラさ〜〜んっ!」


 監査局の別室に入った途端、中にいた魔法衣の少女・ロキシィさんが涙ながらにギルド長に抱きつきました。


「遅くなってごめんね、ロキシィちゃん。大変な目に遭ったわね」

「うえぇ〜、痛かったよぉ、怖かったよぉ〜」

「よしよし。ケガは大丈夫?」

「それが聞いてよぉ~……。監査局のヤツら、わたしたちのことは治療しないとか言ってさぁ~。わたし、大枚はたいてポーション買うハメになったんだからぁ〜〜」

「はいはい、それは経費で落としてあげる。――アイギスちゃんもありがとう。貴方のおかげで村の人は助かったそうね」

「い、いえっ。騎士として当然の働きをしたまでです!」


 アイギスさんは直立不動で答えました。

 彼女もケガをしていたそうですが、ロキシィさんのポーションで治療できたのでしょう。


「それよりラウラさん、タクミとジュンがぁ〜」

「心配しないで。あの子たちは必ず取り戻すから」

「しかし、二人がどこに捕まっているかも分からないのですよ。黒の書も奪われてしまいましたし……」

「いえ」


 と、私はローブの隙間から一冊の本を取り出しました。

 漆黒の表紙に古代文字が描かれた、あの本です。


「黒の書なら、ここにあります」

「「……は?」」


 ロキシィさんとアイギスさんがポカンと口を開け放ちます。

 あっけにとられる、とはこのことでしょうか。

 少しだけ気持ちがいいですね。


「この建物に入ったついでに、用意してきた偽物とすり替えてきました」

「すり替えたって……ど、どこにあったの?」

「それはまぁ、秘密ということで。今ここに本物があるというだけで十分でしょう」

「ヤン君、さっすがぁ〜! 手クセの悪さは世界一ね!」


 ギルド長が満面の笑みで手を叩きます。

 それ、褒めてますか?


「ただ、置いてきた本が偽物だとバレるのは時間の問題です。それまでにジュンさんとタクミさんを助けなければ」

「でも、実際どこにいるか分からないことにはねぇ………。ヤン君、思い当たるところはある?」

「ジュンさんの居場所なら」


 私は黒の書を懐に戻し、静かに告げました。

 

「この国において、レベル999の人間を拘束できる場所など、一つしかありませんから」

「ああ……なるほど」


 さすがギルド長、すぐに察したようです。


「え? それってどこなの? ヤンさん……わっ?」


 ギルド長は突然、ロキシィさん、そしてアイギスさんの肩に手を回し、自分の方に引き寄せました。


「二人とも、病み上がりところ悪いけど、もうひと働きしてもらうわよ」

「え、えっ?」


 ギルド長は鼻息荒く、獰猛に笑いました。


 この人の秘書を務める私には分かります。


 これは、楽しんでいます。


「見てなさいよ、タヌキ爺! 今に吠え面かかせてやるから!」

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