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岐路6

「今はね」

「今はね、とは?」

 和歌子が尋ねた。

「医療は日進月歩だから、どんな病気でも治せるようになると思うんだ」

 言うと、幸樹は舞を和歌子を残し、自分の部屋へ行った。

「じゃあ、私も」

 舞が事務所へ行こうとした。

「待ちなさい、私は、舞さんの目が治ることを期待していたのよ。なぜなら、先生の足手まといにならないからよ。でも、治らないと決まったのなら、私が何時も言っていることを守るようにしてください。さもないと、事務所から出て行ってもらうからね」

 舞が恐る恐る、はい、と返事するしかなかった。

「そして、一日も早く、事務所を出られるように、他の仕事を探すのよ」

 舞が頷くが、堪えれれなくなったのか見えぬ目から涙が溢れた。

「泣き止みなさい。泣いて誤魔化そうとしても、私は、騙されないわ」

 言って、和歌子は出ていった。

 舞は出る涙を拭きながら事務所に駆け込んで言った。

「私はお兄さんと居られるなら、どんな苦しみにも堪えます」

 幸樹の傍で居られるなら、どんな苦しみも甘んじて受けようと心に誓う舞だった。


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