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岐路1

幸樹が舞を、恋人のように大切にしたことで、心配した和歌子が舞を虐めるだけにとまらず、二人の仲を裂くために、早苗を呼び寄せ、舞を追い出そうとしたのだ。

 だが、それに気がつかない幸樹は、真剣に舞の目を治すことを考えた。

 そして、ふと、気がついたのが友人の眼科医の田中だった。

 幸樹は早速に電話した。

「もしもし、田中眼科ですか」

「はい、どんなご用件でしょうか」

 聞き覚えのある女性事務員の声が聞こえた、

「僕は彼方と言います、田中先生の友人で外科医をしていますが、眼科治療についての質問がしたいので、取り次いでいただけませんか?」

「彼方さんですね、分かりました少々、お待ちください」

「おう、彼方か急用があるそうだな、聞こうか」

「僕の患者のことなんだが、約二年前から急に目が悪くなり、その半年後には目が完全に見えなくなったと言うのだ。名医の誉れ高いおまえなら治せるのではないかと思って電話をしたんだ」

 幸樹がお世辞抜きで言った。

「お前も知っているが、医学は日進月歩だ。二年前には治せなくても、今は治せるかもしれないから、一度、その患者さんを連れってこい」

「診てくれるか、有り難い、じゃあ、連れてゆくからな」

「何時来る?」

「僕の方には予定がないから、君に従うよ」

「そうか、調べてみるから、そのまま、少し待っていてくれ」

 しばらくしてから

「一週間後でどうだ」

「いいね、僕に希望が言えるなら、その日の昼の休憩時間は無理だろうか。理由は、僕が一緒に連れていきたいのだ」

「いいよ、それなら、ゆっくり診察出来るし、君と話もできるからね」

「じゃあそれで頼む」

「分かった、所で、お前は再婚しないのか?」

「する気はあるが、相手が居ないんだよ」

「嘘をつけ」

「本当だよ」

 幸樹が必死で否定する。


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