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電光の燈真

「はい、了解しました、すぐに撮影準備にとりかかりますね……連絡ありがとうございます」


C班からの連絡を受けたのは、B班のリーダー白井癒美。

正道が俊介と合流したくらいの頃に彼女らは車で移動を開始し、現在山を越えてロッサム城下町の近くいる。


「リーダー、指令部隊からですか?」


「いいえ、C班の影山さんからです、主人公達が山を越えて、こちら側に来たときに備えて欲しいと」


「了解っす」


翔平は、軽く返事をした。


「私達は、町外れにある廃墟に向かえばいいみたいですね、後々主人公一行もやって来るでしょう」


B班は、町外れの廃墟に向かって歩き始めた。


一方こちらロッサム城下町に向かうセティア達と、それを追うA班。


「なぁ、セティア一つ聞いていいか?」


山道を歩いている最中、アレックスが話しかけてきた。


「今じゃなきゃダメか? 無駄話で体力を消費したくはないのだが……」


この道は、商業者も利用するため舗装されておりあまり険しい道とは言えないが、それでも山道であることに変わりはなくピクニック気分では体力が持たない。


「セティアはどうやってそんな石を手に入れたんだ?」


「………何を言い出すかと思えば」


「だってよぉ、そんなすげーもん手に入れんのに苦労しただろ?」


「してない!」


セティアは声を荒げた。


「お、おいどうした……なんか俺変な事言ったか?」


「あ、いや…………さ、さっきも言っただろう? 花畑に落ちていた物を偶然拾ってしまっただけだ……」


「そうか……そうだったよな、わりぃ忘れてたわ」


その後のアレックスは、何かを察したのか口を開かなかった。


「セティアさん……」


「あ~~耳がキーンってなる」


「鼻つまんで息を耳に逆流させるとなんか慣れますよ」


「司、それどこ情報だよ」


「メタ発言になっちゃうので言えませんねぇ……」


「いや、それを言うこと自体がメタ発言だからね?」


「誰か、悲しそうな表情をしているアリスに触れてやらんのか……」


それを聞いた正道が、アリスのそばに寄る。


「アリスさん大丈夫? 頭なでなでする?」


「だ、大丈夫です……」


「「その触れるじゃない!!」」


正道がアホな事を言っていたその頃、B班一行は町外れの廃墟に到着した。


「廃墟って言っても、崩れたガレキとゴミばっかりだなー」


「廃墟と言うよりは、荒れ地みたいですね……」


二人がここでどのように撮影するかを考えていると……


「だ、誰だ!」


不意に誰かが叫んだ!


「……!」


声の方に目をやるとそこには汚れた服を着た少年が立っていた。


「あんた誰ぇ?」


「それはこっちのセリフだ!」


「べ、別に怪しい者じゃないっすよぉー、愉快なお兄さんでぇーす」


「西坂さん、そのセリフ大分怪しいですよ……」


「もしやお前達……この石を……」


そう言って少年が取り出したのは、なんと異術石であった。


「ま、まさか貴方……」


癒美が、戸惑いながらも即座に予定帳を開いた。

この予定帳には、アニメ世界の登場人物や、重要アイテムについても書かれているのだ。


「に、西坂さん……この子……ストーリーの重要人物です、子供ながらに異術石を使いこなす実力があると」


「わぁ……どうしよ、なんか向こう勘違いしてそうだし、もしかしてヤバい?」


「僕達の居場所を消させはしない! お前達が何者だろうと、ここは僕が守る!」


少年は、異術石を構えてやる気満々のようだ。


「うわぁぁ、タンマタンマ! これは、四階! いや誤解っすよぉ」


「うるさい! お前達をここで倒して、俺達を捨てた奴らへの見せしめにしてやる」


少年は、光を纏いながら西坂達に突進してきた。


「……仕方ありませんね……」


癒美は焦ることなく、深呼吸をした。


「燈真さぁーーーん! 出番ですよー」


癒美がそう叫んだその時!


「……!!!」


西坂と突撃してきた少年に割って入るように、一筋の閃光が走る。


「……な、なんだ!!!」


「おー、みやっち! お久さぁ」


「…………呼んだか?」


ツンツンとした白髪、全身を包むよくわからない機械の装甲、そう彼こそが電光の燈真。

無口なイケメンキャラだよやったね。


「と、燈真さん! 詳しい話は後です、とりあえずそこにいる男の子の暴走を止めてください、できるだけ優しくでお願いします」


癒美の話を聞いた燈真は、何も言わずその少年の方を見つめる。


「……っ、何人来ようが同じだ! 僕の力を知らしめてやる!」


少年は少し怯んだが、ここまで来たら後には引けないようで再びB班の方に突進してきた。


「おりゃぁぁーー」

ガッ!

「……無理をするな」


少年の電撃を宿した拳を燈真は難なく片手で受け止める。


「……な、なんで、僕の一撃は、ロッサム城の兵士が痺れて動けなくなるくらいには強いのに」


「………」


「……くそ! まだだぁ!」


少年は一旦燈真から距離をおき、再び異術石を構える。


「………いいだろう、その気があるのなら私も」


「ど、どうします? リーダー」


「下手に動くのも危険ですから燈真さんの後ろにいましょ?」


「りょ、了解!」


次回

次も俺達の活躍見ていてくれよな






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