僕が壊れていくまで。
人は皆、努力は報われるか報われないかを議論する。
報われすぎた人がどうなったのかも知らずにね。
人に褒められる事が好きだ。
この感情は多分この先もずっと。
パチッ
電灯の明かりがつく。眩しい。誰だよ。そんなことをまだ冴えない頭で考えていたら。
「ねぇ、起きて起きて!」
姉が騒がしく僕を起こす。
「何?」
目を擦りながら姉の方を向こうとするが目が開こうとしない。
「良いニュースがあるの!」
珍しく声が上ずっている。
彼氏の話でもされるのだろうか。くだらない。
「あのさ、明かりを付けたら余計目が開かなくなるとこ知らないの?馬鹿なの?アホなの?どっちなの?ってか今何時?」
「4時だよー」
アドバイスを無視して、スマホの画面をスイスイしながら聞こえる声に無意識に怒りが込められ
「はぁ!?」
数ヶ月ぶりに声を張り上げる。
チュンチュンと最近見かけなくなったと思っていたツバメの鳴き声とまだ青い街の風景が目に入る。
「本当にどう言う神経してんの?」
僕は絶賛思春期中男子だ。まだ朝の4時という事実に驚きを隠せず、
少しばかり反抗的になる。
そんな僕のことをお構い無しに姉は早く降りてきて。と言って去っていった。
何やら下が騒がしい。仕方ない、と起き上がり洗面所へと向かった。
僕は朝、顔を洗わない方の人間だ。何故顔を洗うのかとクラスメートに聞いてみたところ目を覚ますためだと言っていた。なら僕には必要ない。僕の目は歩くと自動的に覚めるようになっている。
歯を磨き、ひっどい寝癖を手で誤魔化し笑われない程度にして、階段を降りる。
、、、肉の匂い?いや、カレー、、?
こんな朝っぱらからどうしたんだ?とリビングを覗く。
付いている明かりがいつもよりも眩しくて、手で目頭を覆いながら入っていく。
母と父の顔が伺えた。
やけに機嫌がいい。
「さ、座って。」っと
母は僕の背中を押しながら席に誘導する。
テーブルを見るとなんとビックリ、カツカレー+ハンバーグ+唐揚げ という僕の大好物が寄せ集められた逸品がそこにはあった。
「僕の大好物だ!なんで!なんで!というかもう食べるけどいい?」
今にも食べだしそうにスプーんを握っている僕をなだめるように、ちょっと待って。と母が言った。何やら深刻な顔をしている。
「実は、、、」
「ん?」
何故だか分からない沈黙に僕は首を傾げた。
「その、、、ね?」
焦らすような言い方に自然と興味が惹かれた。
「はっ、早く言ってよ!」
唾を飲み、母の口が開くのを待つ。